Windows 11 2024 Updateの開発者向けInsider Previewで「リコール」機能のテスト Snapdragon X搭載Copilot+PCが対象
Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)に実装される予定の「リコール」機能が、ようやくWindows Insider PreviewのDevチャネルでプレビューされた。プライバシーにより配慮した実装となったことが特徴だ。
Microsoftは11月22日(米国太平洋時間)、Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)の開発者向けInsider Previewを「ビルド26120.2415」に更新した。このビルドでは、Snapdragon Xシリーズを搭載するArmアーキテクチャの「Copilot+ PC」において、新機能「リコール」がプレビュー(テスト)実装されている。
なお、Intel/AMD製CPUを搭載するIntelアーキテクチャのCopilot+ PCについては、今後の更新でリコール機能をテスト実装する予定で、本ビルドに更新しても利用できない。また、要件を満たしていても言語設定や利用している地域によってはテストできない場合もある。
「リコール」の概要
リコールは、ユーザーの操作を要所要所でスナップショット(スクリーンショット)として記録し、プロンプト(短い文章)を使って操作したファイルやアプリを探せる機能で、Windows 11 2024 UpdateにおいてCopilot+ PC(新しいAI PC)限定の機能として実装が予定されていた。
しかし、機能が機能だけにプライバシーへの懸念の声が相次いだことから、プレビュー公開も延期されてきた。
- →「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の製品版登場 適用方法は?
- →Copilot+ PC向け新機能「リコール」また延期、12月にプレビュー提供へ プライバシーの不安、払拭できず?
今回のプレビュー実装では、リコールと組み合わせて使う「コントロール」という新機能も合わせて提供される。これはタスクトレイにアイコンとして表示される新アイテムで、リコールで保存されたスナップショットをサッと確認できる他、リコール機能の一時停止なども行える。
また、リコール機能で保存されたスナップショットを削除する機能や、削除したスナップショットに関連するURLやアプリについて、以降のスナップショット対象から外すように指示する機能も実装される。
リコール機能を試す方法
リコール機能を試すには、以下の条件を全て満たす必要がある。
- Snapdragon Xシリーズを搭載するCopilot+ PCを使っていること
- IntelアーキテクチャのCopilot+ PCは今後の更新でプレビュー提供する予定
- MicrosoftアカウントまたはMicrosoft Entra IDで「Windows Insider」に登録していること
上記の条件に当てはまるPCでは、以下の設定をすることでリコール機能を試せるようになる。
- 設定を開く
- 「Windows Update」をクリック
- 「Windows Insider Program」をクリック
- 「使用を開始する」をクリック
- Windows Insiderに参加しているMicrosoftアカウント/Microsoft Entra IDを選ぶ
- Insiderチャネルとして「Devチャネル」を選んで「続行」をクリック
- 注意事項(英語)をよく読んで「続行」をクリック
- 「続行」をクリック
- PCを再起動する
- 再起動が完了したら、Windows Updateで更新をチェックしてインストールする
なお、Insider Programの適用を中止する場合は、基本的に「次のバージョンアップでやめる」という選択肢となる。すぐに製品版に戻したい場合は、OSのクリーンインストール(またはリカバリー)が必要となるので、事前に「インストールメディア」または「回復ドライブ(リカバリーメディア)」を作成しておく必要がある。そのため、事前にデータのバックアップを取っておくことをお勧めする。
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