動画視聴にベストと思いきやTVの「ワイヤレス視聴」でハマった――Armベースの「Surface Pro(第11世代)」実用レビュー【第2回】(1/3 ページ)
筆者の日常に溶け込みつつある、日本マイクロソフトの「Surface Pro(第11世代)」。しかし、Armアーキテクチャベースであるがゆえの困難に再びぶつかってしまった。それは「自宅のTVチューナーを介した番組のワイヤレス視聴」だ。
日本マイクロソフトからの誘いに乗る形で、Snapdragon X Elite搭載の「Surface Pro(第11世代)」を長期間レビューすることになった。第1回のレビュー記事では、普段通りに使うべくセットアップを進めたら、ジャストシステムの文字入力システム(IME)「ATOK」の利用で一部つまずいてしまったことをお伝えした。
ArmベースのアプリでATOKが使えないというトラブルがあったものの、それ以外の面についてはIntel(x86)アーキテクチャのノートPCと同じように使えている……と思いきや、また“困った”ことが発生したので、その辺の話をしようと思う。
高品質なディスプレイとスピーカー 動画を楽しむにはベストな1台
Snapdragon X Elite搭載のSurface Pro(第11世代)には、2880×1920ピクセルの13型有機ELディスプレイが搭載されている。HDR10とDolby Vision規格のHDR表示にも対応しており、両規格に対応する動画を再生すると、より明暗差を強調した表示を行える。
また、スピーカーは2W出力のものを2基搭載しており、Dolby Atmos規格のオーディオをサラウンド再生できるようになっている。
モバイルPCと考えれば、ディスプレイもスピーカーも品質は良好だ。ちょっと大げさかもしれないが、Surface Pro(第11世代)は動画や音楽を楽しむために生まれたと言っても過言ではないと個人的には思っている。
ほとんどの動画を無料で視聴できる「YouTube」はもちろん、サービスを順次再開している「ニコニコ動画」、有料の「Amazon Prime Video」や「Netflix」も非常に快適に楽しめる。
難点を強いて挙げるとすると、ディスプレイのアスペクト比が3:2なので、横長(16:9や21:9)のコンテンツだとディスプレイの上下が余ってしまう。また、ディスプレイがグレア(光沢)加工なので、照明や自分の姿がどうしても映り込んでしまうことがある。
黒の表示に強みのある有機ELディスプレイだからか、上下の無表示領域(≒黒色)は意外と気にならなかった。しかし、映り込みだけはどうしても我慢ならずにアンチグレア(非光沢)フィルムを貼って対処することにした。映像の鮮やかさは若干失われるが、元々のレベルが高いため、フィルム越しでも十分きれいに楽しめる。
自分や照明の写り込みを防ぐべく、アンチグレア加工の画面保護フィルムを貼って使っている。なお、Amazon Prime Videoアプリは、Arm版Windows 11でネイティブ動作するので超が付くほど快適だ
最近は動画配信サービスを介して多くのTV番組を楽しめる。しかし、中には配信されない番組、あるいは配信はされるものの、「権利の都合」で一部の映像が差し替えられたり非表示になったりすることもある。
そこで筆者は自宅でTV番組を録画し、ローカルネットワーク内で視聴/持ち出しできる環境を整えている。Surface Pro(第11世代)でもTVの視聴/持ち出しができれば、ATOKの件はさておいてプライベートでのPC利用で困ることはない……のだが、やはり困ったことになってしまった。
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