「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の製品版登場 適用方法は?
Windows 11の最新バージョン「2024 Update(24H2)」が、一般ユーザー向けに公開された。使い勝手を改善するためのアップデートが主で、まずは一定条件を満たしたWindows 11 2022 Update/2023 Update搭載PCを対象に順次配信する。
Microsoftは10月1日(米国太平洋夏時間)、「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」を一般ユーザー向けにリリースした。Windows 11の「2022 Update(バージョン22H2)」または「2023 Update(バージョン23H2)」を利用中で、所定の設定(後述)を行っているPCに対して順次配信される。
Windows 11 2024 Updateの登場を告知するWindows Blogのエントリー「New experiences coming to Copilot+ PCs and Windows 11」
Windows 11 2024 Updateの概要
Windows 11 2024 Updateでは、主に以下の新機能が提供される。
- IEEE 802.11be規格の無線LAN(Wi-Fi 7)の正式サポート
- Bluetooth LE Audioにおける聴覚補助デバイスのサポート
- システムトレイとタスクバーの機能拡充
- 「エクスプローラー(File Explorer)」の機能改善
- 「バッテリー節約機能(Battery Saver)」を「省エネ機能(Energy Saver)」に置き換え
- 無線LANアクセスポイントへの新規接続時にQRコードを利用可能に(カメラが必要)
- 「モバイルホットスポット」でQRコードを表示して接続させる方法を追加
- 無線LAN利用時のプライバシー制御の強化
- 「Microsoft Teams」で個人アカウントと企業/団体アカウントを同時利用可能に
- 「Voice Clarity」の機能改善
Copilot+ PCの要件を満たすIntelアーキテクチャのPCに対しては、追加で以下の機能も提供される。ただし、これらの機能を利用するには、本アップデートを適用した上で、11月に予定されている追加のアップデートを実施する必要がある。
- 「ライブキャプション」におけるリアルタイム翻訳を追加
- 日本語を含む44言語に対応しているが、現時点では翻訳先は英語のみ
- 「ペイント」アプリに「コクリエイター」機能を追加
- 「Windows Studio Effects」にエフェクトを追加
- 「アートスーパーレゾリューション」の実装
- 特定のゲームタイトルでNPUを使った超解像処理を実施
- 「フォト」アプリに「イメージクリエイター」と「リスタイル」を実装
- 「リコール」機能の実装(※1)
(※1)Snapdragon Xシリーズを搭載するモデルは10月から、IntelアーキテクチャのCPUを搭載するするモデルは11月から「Windows Insider」でプレビュー公開
Windows 11 2024 Updateの適用方法
Windows 11 2024 Updateは、まずWindows 11 2022 Update/2023 Updateを適用済みのPCのうち、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」オプションを有効にしているものに順次配信される。ただし“順次”なので、すぐに配信されるとは限らない(最大で数週間の差が生じる)。
このスイッチをオンにしても配信されない場合は、既知の問題により更新プログラムの配信を抑止する「セーフガードホールド」が発動している場合がある。セーフガードホールドの条件に当てはまった場合は、問題が解消され次第配信されることになる。
「順次配信を待てない」という場合は、「Windows 11 インストール アシスタント」の最新バージョンを利用してインストールする方法もある。
ただし、セーフガードホールドの条件に当てはまる場合はインストールをブロックされることがある。また、Windows Updateによる適用よりも時間を要する可能性がある。
Windows 11 2024 Updateへのバージョンアップは、インストールメディアからも行える。2022 Update(バージョン22H2)以前のWindows 10/11を使っているPCで、一気にWindows 11 2024 Updateに更新したい場合にもお勧めの方法だ。
インストールメディアは、作成ツールの最新版から作成できる。作成ツールを利用できない場合は、DVDのイメージファイル(ISOファイル)を直接選択してダウンロードすることも可能だ。
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