検索
連載

Windows 10/11の2023年以降のアップデートはどうなるWindowsフロントライン(1/2 ページ)

「Windows 10 バージョン 22H2」がWindows InsiderのRelease Previewチャネルで公開された。2022年後半に一般提供が予定されている。Windows 11の今後と合わせて予想してみよう。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 Windowsの大型アップデート(機能アップデート)が年1回更新になって久しいが、提供時期が年の後半(H2)に固定されたために、秋といえばWindowsの刷新シーズンということになる。ハードウェア新製品の登場と合わせ、いろいろな発表に意識を割いておくシーズンになりそうだ。

Windows 10の「22H2」

 既にお伝えした通りだが、“Windows 10”向けの「22H2」が2022年7月28日(米国時間)、Windows Insider Program for BusinessのRelease Previewに登場した。Insider ProgramにおけるRelease Previewの位置付けは以前にも説明した通り、最終リリース直前の検証にあたるものだ。

 つまり、時期こそ不明ながら間もなく正式リリース(GA:General Availability)が行われることを意味する。通常であれば1〜2カ月程度のテスト期間が置かれるため、ターゲットは9月前後が予想される。

 Release Previewに関するBlog投稿によれば、Windows 10 “22H2”は「a scoped set of features」の位置付けであり、新機能を大々的に提供するようなものではない。

 先ほどの本誌レポートの文中でも触れられているが、Windows Latestの解析によれば21H2の22H2の差分はほとんどなく、ユーザーの目に見える形での変化はほぼないとのこと。既存のWindows 10ユーザーがアップデートを適用し、来るべき2025年10月14日のサポート終了のタイミングまでOSのサポート期間を延長する橋渡し的な役割が強い。

 22H2の正式提供がまだ行われていないため、このアップデートの適用でどれだけサポート期間が延長され、あと何回“大型”アップデートが提供されるのかは不明だが、この辺りは2022年秋に更新されるサポート情報を参照して改めて考察したいと思う。

Windows 10のバージョン別サポート終了日
Windows 10のバージョン別サポート終了日

Windows 11の「22H2」

 次にWindows 11の「22H2」だが、その前に訂正したい。以前のレポートの中で「『22H2』として配信されたInsider Previewの『Build 22000.776』」のような表現があったが、実際にそのタイミングで発表されたのは6月30日(米国時間)にRelease Preview配信の「Build 22621.169」で、22000はビルド番号が21H1のものだった。

 22H2として配信されるのは「22621.xxx」なので、改めて確認しておきたい。なお、より正確には22H2のビルドは「Build 22621」と「Build 22622」の2系統あり、両ビルドが同時配信されているBeta Channelでは、下記のような位置付けになっている。

  • Build 22622.440 = New features rolling out.
  • Build 22621.440 = New features off by default.

 例えば、7月28日(米国時間)のタイミングで配信された「Build 22622.440」では、同ビルドのみで有効な新機能として「Taskbar Overflow」が紹介されている。なぜこのような差異が同じBeta Channel内のビルドに存在するのかといえば、下記の説明にあるように「フィードバックを使った機能検証」を目的としている。

 つまりGAで正式採用されるかも含めて現時点で不明であり、このテストに参加しないユーザーは、既に一般提供が決まっている機能のみが収録された「Build 22621.440」を利用するようにということだ。

We are beginning to roll this feature out, so it isn’t available to all Insiders in the Beta Channel just yet as we plan to monitor feedback and see how it lands before pushing it out to everyone.

Taskbar Overflowの動作画面。タスクバー上に表示しきれないアプリをポップアップとして一覧表示させる
Taskbar Overflowの動作画面。タスクバー上に表示しきれないアプリをポップアップとして一覧表示させる

 本稿執筆時点でWindows 11 Insider PreviewでRelease Previewに配信されている最新ビルドは「Build 22621.317」で、もしTaskbar Overflowのような機能が盛り込まれる場合、GA前のいずれかの配信ビルドで機能の有効化が行われるとみられる。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る