Windows 11のシェア停滞とWindows 10のサポート終了期間を考える:Windowsフロントライン(2/2 ページ)
AdDuplexによるはWindows 10/11のバージョン別シェア報告によると、Windows 11への移行が足踏み状態になっているのが分かる。この動向から見えることをまとめた。
Windows 10のサポート終了を考える
以前の連載で、「Windows 10はいつまで使えるのか」のタイトルで触れたが、21H2のサポートは2023年6月13日で終了する。
このサポート期間について、Windows 10全体の話題は「Windows 10 release information」にまとめられている。年2回のSACから年1回のGACにサイクルが変更されたため、アップデートの猶予期間は実質的に短くなっているのだが、基本的には大型アップデート(機能アップデート)が提供されてから半年以内に適用を済ませる必要がある。
コンシューマーについては、Windows 10 Proであってもアップデートタイミングを最長30日以上遅らせることができないため、アップデート可能なタイミングになったらすぐに“上げる”ことになるのだが……。
既に告知されているように、Windows 10のサポートは(LTSCを除いて)2025年10月14日に終了する。GACでは新バージョンが出るたびにサポート期間が1年ずつ延びるため、仮に「22H2」に相当するアップデートがWindows 10に提供された場合、そのサポート終了は2024年6月になることが見込まれる。
つまり、予告されているWindows 10のサポート終了まで後1年と4カ月ほど余ることになる。Microsoftでは次のアップデートについて「少なくとも1回」としているが、実際にどのような形で提供されるのかは明言していない。
可能性としてあるのはThurrott.comのポール・サーロット氏がいうように、Windows 11への“移行パス”を持たないユーザーは22H2を入手し、2025年のサポート終了まで“もたせる”しかないという流れだ。この場合、おそらく延長期間は1年ではなく、予告されたサポート終了日までの2年4カ月ということになるだろう。
いずれにせよ、Windows 11に移行できなかったハードウェアは2025年をもってサポートが終了するため、以後は現状で稼働するWindows XPやWindows 7などと同じ扱いとなる。コンシューマーを含む一般ユーザーの場合は、今後1〜2年以内に新ハードウェアの購入を視野に入れるべきだろう。
ビジネスユーザーについては判断が難しいところだが、少なくとも2022年後半にWindows 11の大型アップデートが提供されるタイミングで、具体的な移行プランを練らなければサポート終了に間に合わないと思われる。
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