レビュー

「iPhone Air」が放つ圧倒的オーラの正体に迫る 実機で確かめて分かった驚き(3/5 ページ)

Appleのスマートフォンに新モデル「iPhone Air」が加わった。ナンバリングモデルではない、注目の1台に林信行が触れた。

標準モデル以上、Proモデル未満の絶妙な仕様バランス

 妥協をしていないのは、モノとしての特性だけではない。スマートフォンの顔であるディスプレイや、目であるカメラ性能、そして頭脳であるコンピュータとしての処理性能においてもプロ用機材としての超高性能まではいかないものの、これだけ薄型ながら標準モデルであるiPhone 17を上回る高いスペックを備えるよう、提供するスペックのバランスを注意深く調整している。


6.5型のSuper Retina XDR displayを採用する

 ディスプレイは6.5型で、ちょうどiPhone 17/iPhone 17 Proの6.3型と17 Pro Maxの6.9型の中間のサイズになっている。

 省電力モード時や充電中も画面に、さまざまな情報を表示し続ける常時点灯型ディスプレイ仕様になっており、毎秒120回の画面書き換えが行われる「ProMotionテクノロジー」に対応している。アウトドアでも十分見やすい3000ニトの輝度を持ち、パネルの反射は33%低減、アウトドアで見てもコントラスト比が従来のApple製品の2倍と、iPhone 17および同Proと同等のものになっている。

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 搭載するメインプロセッサは、iPhone 17の「A19」よりランクが上でiPhone 17 Proと同じ最新の「A19 Pro」となり、AI関連の処理にも用いられることが多いGPU部分がこれまでのプロセッサよりも3倍も速い(ただし、プロ用機材ではないのでコア数は5個と、iPhone 17 Proよりも1個少ない)。


採用するSoCは、上位モデルのiPhone 17 Pro/Pro Maxと同じ「A19 Pro」だ

6コアのCPU(2基のパフォーマンスコアと4基のエフィシエントコア)を内蔵している

GPUは5コアと、上位モデルに比べて減っている

 カメラの性能もProモデルと同じで約4800万画素の26mm(f値は1.6)、センサーシフト光学式手ブレ補正のFusionカメラを内蔵している。一方で、iPhone 17 ProのようなApple Pro RAW形式での撮影には対応していない。

 Fusionカメラというのは、1本のレンズで複数のレンズの役割を果たすカメラのことで、標準撮影では上記の26mmの画角で約4800万画素で撮影する。そのうち1200万画素相当が光量の記録に最適化されたセンサーなので、これをうまく活用して目で見て感じているイメージに近い広いダイナミックレンジ(明暗差)の約2400万画素の写真として瞬時に仕上げてくれる(約4800万画素の写真も撮ることができる)。

 また撮影時に「1」倍と書かれた部分をタップして1.1倍ズームの28mmレンズ相当や、1.4倍ズームの35mmレンズ相当のより被写体に迫った約2400万画素写真も撮ることができる。さらにセンサー中央の約1200万画素を使って、より人の目で見える感じに近い2倍ズームの52mm相当での撮影も行える。


iPhone Airのカメラ機能

背面カメラ部分の内部

背面カメラは約4800万画素となる

さまざまな画角を選べる

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