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液タブメーカーのAndroidタブが豊作! XPPenの「Magic Note Pad」「Magic Drawing Pad」(2025年モデル)をプロ絵師が試した結果ある日のペン・ボード・ガジェット(3/5 ページ)

多数あるコストパフォーマンスに優れたAndoridタブレットの中で、液晶ペンタブレットメーカーのモデルはどのような仕上がりになっているのでしょうか。XPPen Technologyの最新モデルを、refeiaさんがチェックします!

Magic Drawing Pad(2025年モデル)をチェック!

 続いて、Magic Drawing Pad(2025年モデル)を見ていきましょう。基本的には12.2型のやや大柄なAndroidタブレットです。アスペクト比が3:2なので、横持ち時は縦幅に余裕があり、縦持ち時には細長すぎないため画面を見やすいです。


Magic Drawing Pad(2025年モデル)

 背面は普通のAndroidタブレットで、暗い色合いのせいか高級感があります。


背面。好きな見た目です。

 純正のケースを着けると、背面にペンを装着できます。

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キーボードか表面カバーのためか、下辺に大きな切り欠きがあります

 こちらは横持ちが基本になっていて、上側にボリュームボタン、左側に電源ボタンがあります。本機はMagic Note Padと違って、X-Paperボタンはありません。


一般的なタブレット端末のスタイルです

 ペンは「X3 Pro Slim」で、2025年モデルでは新たに傾き検知に対応しています。


サイドボタンは2つあり、後端を取り外すと替え芯を収納できます

2024年モデルとの差は小さい

 2024年モデルと、Magic Drawing Pad(2025年モデル)との主な差は、以下の通りです

  • OSがAndroid 12からAndroid 14に
  • ペンが「X3 Pro Pencil」から「X3 Pro Slim」に。傾き検知が追加
  • 利用できるmicroSDメモリーカードが最大512GBから1TBに
  • 「DP-IN機能」が追加(詳細は後述)

 性能や描き味の面でも両モデルに大きな差はないと思います。なぜこれくらいの変化で更新に至ったのかは自分には分かりませんが、旧モデルを買った人は当面は心安らかでいてもよさそうですね。

 また、本機はCLIP STUDIO PAINTとアイビスペイントXそれぞれの3カ月利用権と、MediBang Premiumの6カ月利用権が付属します。イラスト用途でポピュラーなアプリをいくつも試せるのはなかなかうれしい特典です。

ペン性能は良いものの、傾き検知に要注意

 Magic Drawing Pad(2025年モデル)のペン性能は、Magic Note Padと似ています。

  • 筆圧:かなり弱い筆圧~強い筆圧まで自然に反応
  • 斜線のゆらぎ:問題なし
  • CLIP STUDIO PAINTでの遅延:一般的なPC液タブよりやや遅い
  • ペンを斜めに持ったときのカーソルのずれ:そこそこある

 カーソルのズレは、旧モデルから引き続き存在する問題です。傾き検知に対応したなら自動補正できそうと思っていたので残念なポイントですね。自分がよく持つ角度で違和感を覚える場合は、設定アプリの「手書きのオフセット」の設定で補正しておくのがよいでしょう。


奥まった位置に線が引かれています

 また、本機は傾き検知はアピールされていますが、今のところ正しく動作しないようです。問題の1つが、傾きが90度ずれていること。もう1つが、値がかなり不安定に取得されることです。これらは手元の評価機だけでなく、ショップの展示機でも再現を確認しました。


ペンを右に傾けたまま、木炭ブラシで反時計回りに四角を書いています。

 正常な場合はこちら。Cintiq Proで同じ運筆を試した場合です。描線が寝ている部分が異なるのと、寝方が安定しているのが分かるでしょうか。


iPad Proでも、これと似た結果になります

 いずれ直るかもしれませんが、当面は傾き検知が無いアプリやブラシを利用するか、開き直って「そういうテイストのブラシ」として楽しむのが良いでしょう。

 全体として、先代の課題だった遅延やカーソルスレが、さして良くなっているように感じられず、傾き検知の問題のせいで逆に粗削りな面が目立ってしまっているのが惜しいです。

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