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Windows版「Oultook(Classic版)」「Word」がアップデートで文章やメールを開けない可能性 現状の対処法は「旧バージョンに戻すこと」

Windows版の「Oultook(Classic版)」「Word」アプリにおいて、最新バージョンを適用するとファイルやメールを開けない恐れがあることが判明した。不具合が問題した場合は、いったん旧バージョンに戻すことが暫定策となる。

 Microsoftは11月6日(米国太平洋時間:以下同)、Windows向けの「Microsoft Word」「Microsoft Outlook(Classic版)」において、アップデートの実行後にWord文章やメール本文を開こうとするとエラーメッセージが出て開けない可能性があることを告知した。Microsoftでは本事象について調査を進めているが、暫定的な対策としてアップデートのロールバック(旧ビルドのインストール)を推奨している。


Windows向けの「Microsoft Word」「Microsoft Outlook(Classic版)」で不具合が発生する可能性

事象の概要

 本事象は、Officeの「最新チャネル(Current Channel)」の最新版「バージョン2510(ビルド19328.20158)」を適用すると発生する可能性がある。適用後にWordで文章を開こうとするか、Outlook(Classic版)でメールを開こうとすると、以下のいずれかのエラーメッセージが出て開けなくなる可能性があるという。

(英語)The procedure entry point SetThreadDescription could not be located in the dynamic link library C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\wwlib.dll

(日本語)プロシージャ エントリ ポイント SetThreadDescription をダイナミック リンク ライブラリ C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\wwlib.dll に配置できませんでした。

(英語)Sorry, we're having trouble opening this item. This could be temporary, but if you see it again you might want to restart Outlook. The text formatting command is not available. It may not be installed correctly. Install Microsoft Outlook again.

(日本語)申し訳ございません。このアイテムを開くときに問題が発生しています。 この問題は一時的である可能性がありますが、もう一度表示される場合は、Outlook を再起動してください。 テキスト書式設定コマンドは使用できません。 正しくインストールされていない可能性があります。 Microsoft Outlook をもう一度インストールしてください。

 ただし、筆者が複数のWindows PCで試してみた限り、当該バージョン/ビルドでも本事象が必ず起こるとは限らないようだ。また同じバージョンでより新しい「ビルド19328.20178」が配信されているが、本事象が発生するかどうかは確認できなかった。

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アプリが「バージョン2510(ビルド19328.20158)」だと本事象が発生する可能性があるという

筆者が使っている別のPCでは「バージョン2510」ながらもより新しい「ビルド19328.20178」がインストールされていた

対応策(暫定)

 本事象が発生してしまった場合、いったん古いバージョンに戻した上で、アップデートを当面抑止することが暫定解決策となる。手順は以下の通りだ。

  1. コマンドプロンプト(CMD.exe)を管理者権限で起動
  2. cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun」と入力
  3. officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.19231.20216」と入力してしばらく待つ(これで旧バージョン/ビルドに戻る)
  4. Officeを構成するいずれかのアプリを起動(WordやOutlookでなくても構わない)
  5. アプリで「アカウント」を開く
  6. 画面内の「更新オプション」をクリック
  7. 選択肢の中から「更新を無効にする」をクリック

 最新チャネルにおける次の更新は12月9日を予定している。上記手順でバージョンを戻した場合は、同日以降に再度アップデートを実施するようにしたい。


本事象が発生した場合、いったん旧バージョンに戻した後、アップデートをいったん抑止することが暫定的な解決策となる

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