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ATOK PassportがついにArm版Windowsに対応! ジャストシステムが「一太郎」「ATOK Passport」の2026年版発表:2026年2月リリース
ジャストシステムの「一太郎」「ATOK Passport」に、恒例のメジャーバージョンアップが行われる。ATOK PassportのWindows版では、待望のArm版Windowsへの対応が行われる。
ジャストシステムは11月25日、日本語ワープロアプリ「一太郎2026」を2026年2月6日に発売することを発表した。併せて、サブスクリプション式の日本語入力ソフト(IME)「ATOK Passport」のメジャーバージョンアップ(Tech Ver.36)も2026年2月から順次実施する。
店頭販売もある一太郎2026「通常版」の想定ライセンス価格は以下の通りだ(いずれも「ATOK Passport プレミアム」の1年間利用権が付帯)。
- 一太郎2026:2万8500円
- 一太郎2026 プラチナ:4万8400円
一太郎2026シリーズには、直販限定で既存の一太郎ユーザー向けの「バージョンアップ版」、と「ATOK Passport プレミアム」の契約者向けの「ATOK Passportユーザー優待版」も用意される(ATOK Passportユーザー優待版の購入には、ATOK Passport プレミアムの年間契約が必要)。
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一太郎2026の概要
一太郎2026は、機密情報/個人情報/肖像権/プライバシーといった文章作成を巡るリスクが増大していることを踏まえて「安心を創り出す」ことをテーマに開発を進めてきたという。一太郎2025シリーズと比較した場合の主な機能改善点/新機能は以下の通りだ。
- 一太郎2026/一太郎2026 プレミアム共通
- 音声認識エンジンの刷新
- LSTM(長・短期記憶)技術の採用
- 話し言葉に特化した学習を実施
- オフラインで利用可能に
- 音声入力だけでなくPCで再生する動画/音声からも文字起こし可能
- 「個人情報チェック」の実装
- 入力内容から個人情報に該当するものを検出し、自動的に伏せ字に
- 「プライバシーフィルター」の実装
- 文章に貼り付けた画像の顔や文字列に自動的にボカシを入れることが可能
- 「図表目次」の実装
- 図表に対する目次を作成可能に
- 「PDF-A」形式での保存が可能に
- 文章の長期保存に適する
- 「きまるスタイル」に「ペーパーバック」を追加
- 音声認識エンジンの刷新
- 一太郎2026 プレミアムのみ
- 「JUSTボイスライター」の実装
- 通常の音声認識機能よりも高度な文字起こし機能を実現
- 1時間の音声データを最短10分で文字起こし可能
- 最大20人の話者識別に対応
- 単語をあらかじめ登録することで認識精度を向上
- 他のアプリとの連携も可能
- 「JUST Office 6 Personal」を付属
- Microsoft Office 2024との高い互換性を実現
- 「プラチナフォントパック」を付属
- ヒラギノフォント(6種類)+モトヤフォント(15種類)を利用可能
- ATOK用辞書として「現代語古語類語辞典」をセット
- この辞書のデジタル化は初
- 「JUST PDF 6」「画面カッター Neo」「詠太」「花子Personal」の機能向上
- 「JUSTボイスライター」の実装
ATOK Passport(Tech Ver.36)の概要
ATOK Passport(Tech Ver.36)では、主に以下の機能改善/新機能の実装が行われる。
- 「ATOK MiRA」の新規実装
- 生成AIを組み合わせた文章生成アシスタント
- 「わたしらしさ」(ユーザーの入力履歴)や「わたしの辞書プラス」の興味/関心領域を反映して文章を提案
- 簡単なプロンプトで利用可能
- ワンクリックで文章形態を変更可能
- Windows版は2026年2月、他OS(Android/macOS/iOS)は同年6月に機能追加予定
- 「ATOK Sync One」の実装(「ATOK Sync」の強化)
- 全OSで「変換辞書の学習」「確定履歴」「削除した単語」の同期が可能に
- 「登録単語の同期」もアップデート
- 2026年6月から提供予定
- Windows版でアーキテクチャへのネイティブ対応
- Snapdragon Xシリーズ搭載のPCでも問題なく文字入力可能に
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