レノボ・ジャパンのノートPC「ThinkPad(シンクパッド)」は、日本で生まれ育ったグローバルモデルだ。ThinkPadの企画/研究/開発に携わるスタッフが日本のユーザーに直接語りかけるイベント「大和魂の会 2023」に潜入してきたので、その模様をお伝えしたい。(提供:レノボ・ジャパン合同会社)
レノボ・ジャパンは12月1日、ThinkPadユーザーイベント「大和魂 2023」を開催した。このイベントは同社のノートPC「ThinkPad(シンクパッド)」の企画/開発に携わる“中の人”と、一般ユーザーが意見を直接交換するために開催されており、通算すると今回で第6回目となる。
今回、特別にその様子を取材できたので、暑苦しいほど熱すぎる模様をお伝えしたい。
今回のイベントは、レノボ・ジャパンの個人/法人向けメールマガジンの購読者の中から抽選で30人を招待して行われた。集まったユーザーの多くは筋金入りのThinkPadファンだったが、「ThinkPadを持っていないけれど、詳しく知りたい」というユーザーも見受けられた。
司会/進行を務めた大谷光義氏(PC・スマートデバイス事業本部 企画本部 製品企画部長)は冒頭、「(2023年に)31歳を迎えたThinkPadは、長い歴史の割にユーザーイベントをすることが少なかった」という反省の意味を込めつつ、「今回(第6回)は楽しんでいってほしい」と参加者に呼びかけた。
大谷氏のあいさつの後、元嶋亮太氏(製品企画部マネージャー)がThinkPadのコアバリュー(中核的価値)に関する話を行った。
大谷氏のあいさつにもあった通り、ThinkPadは31年前の1992年に生まれた。初代の「ThinkPad 700C」(※1)から、中核となるコンセプトは「顧客(ユーザー)の成功」で不変だ。それを踏まえて、元嶋氏は「時代時代でPCの使われ方が変わっているため、しっかりと(時代に合わせて)中身を変えて開発している」と語る。
ThinkPadの累計出荷台数は、全世界で2億台を超えた。たゆまぬ進化の結果、日本で生まれたThinkPadは、その人口を大きく上回る台数を出荷できたのだ。
(※1)日本では「PS/55note C52 486SLC」という名称で販売された
元嶋氏は、ThinkPadの進化を支える「コアバリュー(中核的価値)」は大きく3つあると語る。
1つ目はデザインだ。一見するとデザインに大きな変化のないように見えるThinkPadだが、実際にはトレンド踏まえて新基軸を取り入れたり、見た目以上の大胆な変更を行ったりすることもある。しかし、むやみやたらと変更するわけではなく、デザインの変更が“生産性の向上”につながるかどうかが基準となるという。
2つ目は品質だ。オフィスでの利用にとどまらず、あらゆる場所へ持ち運べる“相棒”のような存在であるためには、本体の頑丈さは欠かせない。「開発段階の試験を含め、満足のいく品質を追い求めている」という。
そして3つ目は、新機能を提案することを含めたイノベーションである。「お客さまがPCを使う環境にあわせて、声(意見)を聞きながら新しいイノベーションを起こしている」と元嶋氏は語る。
先述の通り、ThinkPadは時代に合わせて中身を進化させている。「働き方改革」が進みつつある中で「新型コロナウイルス」が猛威を振るったこともあり、この数年はPCに求められること(≒ニーズ)の変化は従来よりも大きいという。
そのこともあり、昨今のThinkPadは「モダナイズデザイン」「従業員体験」「AI(人工知能)」「持続可能性(サステナビリティー)」の4点に重点を置いて開発されているという。
その一例として、元嶋氏は「ThinkPad X13s Gen 1」を挙げた。このモデルはQualcomm製のSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」を搭載しており、同SoCに統合された「人間の脳を模した」処理が得意なNPUを統合している。このNPUがAI処理を高速で行うことで、消費電力を抑えつつカメラの写りを改善している。
また、ThinkPadのフラグシップモデルである「ThinkPad X1 Carbon」では、2019年モデル(Gen 7)からビデオ会議(Web会議)時に自分の声をよりきれいに拾えるようにすべく、内蔵マイクを2基から4基へと増強し、2021年モデル(Gen 9)からはAIを活用してノイズ除去機能を強化した。2022年モデル(Gen 10)からは、高画質かつセキュリティを強化した「MIPI(Mobile Industry Processor Interface)」接続のWebカメラも選択できるようになっている。
これらは「スペックシートでは分からない部分」(元嶋氏)だが、生産性の向上につながるからこそ、こだわっているのだという。
元嶋氏が挙げた内容は一例に過ぎないが、このイベントでThinkPadへのこだわりを語るのは、レノボ・ジャパンが「体験して分かるThinkPadの真価」を広くアピールしたい意図もあるようだ。
続けて、ThinkPadの研究/開発の実務を担う大和研究所のエンジニア6人がそれぞれの担務に関わるプレゼンテーションを行った……のだが、その内容は一般的なメディアに行う説明と比べても“濃い”ものだった。
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提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年12月21日