思わず毎日プリントしたくなる、至福の複合機――「HP Photosmart C7180 All-in-One」:店頭の高画質プリント端末を我が家に(2/2 ページ)
日本ヒューレット・パッカードのHP Photosmart C7180は、いち早くインクジェット複合機を手がけた同社ならではのノウハウが凝縮された「簡単・多機能・高速」という3拍子がそろった至福の複合機だ。
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従来からのインク無駄なし・高速エンジンをブラッシュアップ
次はプリントエンジンの性能だが、こちらはスケーラブル・プリンティング・テクノロジー(SPT)を採用した3310エンジンをベースに手が加えられている。ヘッドの内部構造と紙送り制御の改良によって、プリントスピードをわずかに向上しているが、ベースとなるスペックは3310とほぼ同等である。SPTを投入した3310系エンジンは、6色合計で3900ものノズルを備えることで、兼ねてからの懸案だったプリントスピードの問題を一気に解消しており、テキスト、フォトプリントを問わずストレスを感じさせない。次から次へとサクサク印刷できる。このあたりの詳細は、こちらの記事を参照してほしい。
SPTに付随する「アクティブ・エアー・マネジメント」(AAM)が、3310系エンジンの魅力を際立たせる。一般的なインクジェット複合機やプリンタは、定期的にヘッドクリーニングを行ってインクを大量に消費してしまい、ユーザーにとっては大きな負担となってきたわけだが、同社はAAMによってインク消費の大幅な低減に成功した。AAMではクリーニング時に使ったインクを再利用するため、クリーニングによるインクの無駄がないのだ。
さらに同時にキャリッジをヘッド/タンク分離型とし、インク各色を独立タンクに切り替えることでランニングコストを低減。ユーザーの懐と環境に優しいエンジンに仕上げている。高速かつ高画質、それでいてランニングコストも6色のインクと200枚のL判アドバンスフォト用紙がセットになったフォトパック使用時で、1枚あたり19.5円と安い。この3310系エンジンを改良・継続するのなら、不満が出ようはずもないだろう。
唯一、ユーザーが気になるのは、ノズルの不良や目詰まりを検知する「新静電式ドロップ検出システム」(NEDD)がなくなったことくらいだろうか。だが、これはコスト削減によるものではなく、単純に不要になったからだ。実のところ3310は、NEDDを搭載すると同時に異物除去用の逆弁をインク経路に配置する試みも行っていた。主役はむしろこちらの方で、NEDDはそれを補強する目的で搭載していたと思われる。同社としてもインク/ヘッド分離型のプリントシステムの採用は久しぶりだったうえに、新技術を用いるとなれば二重三重の対策はしておきたい。このために製造コストを上げてまでNEDDを併載したが、3310発売後のテストによって詳細なデータが取れ、NEDDは不要という結論に至ったというわけだ。3310にNEDDを搭載しているという大々的なアナウンスがなかったのは、これを見越してのことだろう。
iPodのダイレクトフォト印刷も新たにサポート
複合機はPCやデジカメを筆頭に多様なデバイスをつなげられるが、本機ではそれらとの親和性も良好だ。まずはネットワーク機能だが、こちらは従来通り100BASE-TX/10BASE-Tの有線LAN機能と、IEEE802.11g/bの無線LAN機能を標準で対応している。そして本機から従来はオプションだったBluetooth機能(Bluetooth 2.0+EDR)も内蔵され、まさに鬼に金棒状態だ。
コンパクトフラッシュ、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック、xDピクチャーカードをサポートするメモリカードスロットを備えており、プリンタやスキャナ、FAX、そしてメモリカードリーダ/ライタを、そのままネットワーク環境で使うことができるのは非常にありがたい。しかも、有線ならば付属のユーティリティソフト、無線ならばWindows Connect Nowテクノロジを利用して、即座にセットアップが行える。また、カタログには明記されていないが、UPnPプロトコルに対応しているので、対応製品さえそろえばPC以外のホームネットワーク対応機器との連携もスムーズに行えるだろう。
ユニークなところでは、携帯音楽プレイヤー「iPod」内の画像データを直接プリントできるiPod写真プリント機能の実装だ(*)。これは、前面にあるPictBridge対応のUSBポートにiPodをつなぐだけで、iPod内にある画像データ(iTunes経由で取り込んだフォトライブラリだけでなく、ローカルにある画像データも可)を手軽にプリントできるものだ。USBケーブルを接続するとHP Photosmart Expressが自動的に立ち上がるので、あとは通常のダイレクトプリントと同じ感覚で扱える。iPodだからといって、特別な操作を必要としないのも好印象だ。
ちなみに、本機の対応OSはWindows 98SE/Me/2000(SP3以降)/XPおよびMac OS X v10.3.9/v10.4以降(PowerPC G4以降を推奨)だ。また、付属アプリケーションはWindows用がHP Photosmart Premier、HP Photosmart Essential、HP ソリューションセンタ、HP ドキュメントビューアで、Mac OS用はHP Photosmart Studio、HP デバイスマネージャ、そして両OS共通でハガキソフトの宛名職人、多言語対応OCR(Macは日本語非対応)となっている。
この価格でこの機能・使いやすさは間違いなくお買い得
同社は昨年からWebを使ったダイレクト販売に力を入れているが、このC7180は全国のヨドバシカメラやビックカメラで扱われる限定リテールモデルだ。両社のWebページで買えるのはもちろんのこと、直接店頭で実機を確認できるのがうれしい。直販モデルは実機に触れないので多少の不安を覚えるユーザーもいるかもしれないが、本機の場合はそのような心配もない。
充実した機能は、さすがに名機HP Photosmart 3310の後継モデルと言うべきか。スペックはハイエンド向けのフォト複合機だが、間違いなく万人に勧められる。操作は簡便で、インストール作業は悩む余地さえない。「毎日、快適。HPプリンタ。」のキャッチコピーを文字通り体現したモデルと言えるだろう。
そして何より、本体価格が実売3万4800円前後と非常に安価なのが極めつけだ。他社の製品であれば、ミドルハイクラスにも手が届かない価格で、高性能エンジンと両面印刷機能を搭載した複合機が手に入るのだから、お買い得というしかない。
手持ちの複合機・プリンタの画質や使い勝手に不満を抱えているユーザーはもちろんのこと、初めて複合機の購入を考えているユーザーも、本機の持つ「簡単・多機能・高速」をぜひ一度味わってほしい。今までの複合機とは違った世界を体験できるのは間違いないからだ。
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提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年11月24日
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