CESで「Menlowマシン」をプチプチしました──「韓国」「中国」「台湾」編:2008 International CES
2008年のCESでMenlowマシンをプチプチ(ソフトウェアキーボードなので正しくは“ペタペタ”)してニヤニヤしていた記者は東芝だけでは「満腹」にならなかったようだ。
多数のサンプルが展示されている「Menlow」マシンをまとめてチェックしたいなら、インテルブースがお勧めだ。インテルブースの一角に設けられた「カウンター」には、各メーカーが開発しているMelowマシンのサンプルが多数置いてあり、来場者は実機を手にして実際に動かしながらその動作と重さを試し、分からないことはカウンターの中にいるスタッフに質問もできる。小物好きには、至れり尽くせりのエリアだ。
ただし、その多くは「重さ」「バッテリー駆動時間」「出荷時期」「価格」という、最も知りたい情報について「詳細はいえない」と口を閉ざしている。Menlowそのものが正式発表前ということもあるので、やむを得ないところだが、そういうなかで、かなり詳しい情報を明らかにした出展ベンダーもいくつかあった。そのベンダーの「モックアップ」を中心に、とくに興味深いMenlowマシンを紹介しよう。
「かなり詳しい情報」が分かったのは、韓国のDigifriendsが出展していたサンプルだ。CPUに動作クロック1.2GHzのSilverthorne、チップセットにPoulsbo US15を搭載する(ともに開発コード名)。搭載する4.8インチの液晶ディスプレイの最大解像度は1024×600ドットで、タッチパネルを実装する。
メモリはDDR2-533MHzを1Gバイト載せ、HDDは30Gバイト、もしくは60Gバイトの「1.3インチ」(この値は資料のまま。1.8インチの間違いと推察される)ドライブを採用する。筐体サイズは161×88×18ミリ、インタフェースとしてUSBが1つにmini USBが1つ。メモリカード用のスロットは持たず、音声入出力とビデオ出力のための専用規格コネクタを側面に用意している。バッテリー容量は7.4ボルト2130mAhとここまで詳しく分かるのに、肝心の重さとバッテリー駆動時間は明らかにされていない。
本体のみで使う場合は、ディスプレイの左右にあるポインティングデバイスとタッチパネルで操作することになるが、展示されていたのがモックアップ(液晶ディスプレイが表示されるものの、動かなかったサンプルもあり。これがハングアップしていたのか、動かないモックアップなのかは不明)だったので、実際の操作がどの程度軽快かは試せなかった。
このMenlowマシンで興味深いのが、本体と接続できる外付けオプションの接続形態だ。小型端末でよく見られるUSB接続タイプの外付けオプションとは異なり、クラムシェルのように折りたためるので、取り付けても邪魔にならない。
また、オプションには、QWERTY配列のキーボード以外にも、GPSレシーバ、バッテリー充電台を兼ねるスタンド、ステレオスピーカー以外に、サブディスプレイやUCC Editor(User Created Content Editor。ジョグシャトルを搭載した小型のビデオ編集コントローラ)と、これまでの小型デバイスではなかった多彩な種類が用意されているところにも注目したい。
サポートするネットワークは、無線LANのIEEE 802.11 g/bとWANのWiMAX(2.3〜2.5GHz)。それからワイヤレス接続のためにBluetooth 2.0も備えている。WiMAXは韓国ですでに運用が始まっているWiBroもサポートする(DigifriendsはWiBroを運営する企業の1つである「KT」の系列)。
Digifriendsは、このMenlowマシンを日本でも出荷する計画を進めていることを明らかにし、同社CEOのグレゴリ・パーク氏は、出荷時期の見込みを「7月ぐらい」と述べていた。
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