東芝の“最強モバイル”がMontevina SFFを採用――「dynabook SS RX2」:2008年PC秋冬モデル
東芝のモバイルノートPC「dynabook SS RX」がモデルチェンジし、ラインアップを全7モデルに拡大した。
東芝は9月9日、12.1型ワイド(1280×800ドット)液晶を搭載したモバイルノートPC「dynabook SS RX2」(以下、RX2)シリーズを発表した。SSD/HHDの採用をはじめ、ワイヤレスWANやオフィススイートの有無で差別化された全7モデルが用意される。また、最下位モデルには光学ドライブを搭載しないモデルも復活している。なお、OSはすべてWindows Vista Business(Windows XP Professionl SP2のダウングレードメディア付き)。
前モデルからの変更点として最も大きなトピックは、基本システムが“Montevina SFF”の開発コード名で知られるインテルの最新低電圧版プラットフォームに移行した点だ。具体的には、従来の超低電圧版のCore 2 Duo U7600(1.2GHz)とIntel 945GMS Expressチップセットの組み合わせから、超低電圧版のCore 2 Duo SU9300(1.2GHz)とIntel GS45 Expressの構成に刷新され、これにあわせてグラフィックス性能(Intel GMA 4500MHD)やバッテリー性能も向上したという。
一方、屋外のモバイル利用に便利な半透過型のLEDバックライト液晶や、軽量かつ薄型のボディは基本的に従来モデルを引き継ぎつつ、筐体強度の見直しを図ったりするなど、さらに改良が施されている。また、インタフェースは、3基のUSB 2.0対応ポートのうち1基がeSATAとの共用ポートになった。バッテリー駆動時間は、6セルと3セルのバッテリーが付属するSSD搭載モデルがそれぞれ約12.5時間/6.2時間、6セルバッテリのみ付属するHDD搭載モデルは約11.5時間となっている。本体サイズは283.0(幅)×215.8(奥行)×19.5〜25.5(高さ)ミリ。
価格は最下位モデル「RX2/S7G」の23万円前後から最上位モデル「RX2/T9GG」の42万円前後まで幅広い。出荷時期は上位4モデルが11月以降、下位3モデルが9月下旬となっている。
dynabook SS RXシリーズの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | SSD/HDD | OS | 実売価格 |
dynabook SS RX | RX2/T9GG | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 128GB SSD | Windows Vista Business(SP1) | 42万円前後 |
RX2/T9G | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 128GB SSD | Windows Vista Business(SP1) | 40万円前後 | |
RX2/T8GG | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 160GB HDD | Windows Vista Business(SP1) | 30万円前後 | |
RX2/T7GG | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 160GB HDD | Windows Vista Business(SP1) | 27万円台半ば | |
RX2/T8G | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 160GB HDD | Windows Vista Business(SP1) | 28万円前後 | |
RX2/T7G | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 160GB HDD | Windows Vista Business(SP1) | 25万円台半ば | |
RX2/S7G | 1スピンドル | フルモデルチェンジ | ULV Core 2 Duo SU9300(1.2GHz) | 2048MB | 160GB HDD | Windows Vista Business(SP1) | 23万円前後 |
dynabook SS RX2シリーズの概要(その2) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | オフィススイート | 重量 |
dynabook SS RX | RX2/T9GG | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約0.933/1.053キロ |
RX2/T9G | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約0.858/0.978キロ | |
RX2/T8GG | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | Microsoft Office Personal 2007(SP1)+PowerPoint 2007 | 約1.13キロ | |
RX2/T7GG | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約1.09キロ | |
RX2/T8G | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | Microsoft Office Personal 2007(SP1)+PowerPoint 2007 | 約1.13キロ | |
RX2/T7G | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約1.09キロ | |
RX2/S7G | 12.1型ワイド | 1280×800ドット | Intel GS45 Express | − | チップセット内蔵 | − | 約1.01キロ |
関連キーワード
dynabook | 東芝 | Qosmio | ノートPC | 透過型液晶 | Centrino 2 | dynabook SS RX | 金属ボディ | SSD | 45nmプロセス
関連記事
- “本物”のモバイルノートは「東芝ダイレクトPC」にある軽量、スリム、長時間駆動――モビリティとユーザビリティを妥協することなく両立した
東芝の「dynabook SS RX1」は、現在のモバイルノートPC市場で最もハイバランスな製品だ。実は東芝の直販サイト「東芝ダイレクトPC by Shop 1048」には、“さらにその上”を行く専売モデルが存在する。 - モバイルPCに理想型があるなら、それは「RX1」かもしれない
東芝の意欲作「dynabook SS RX1」は、モバイルノートPCに求められる携帯性と使い勝手に徹底してこだわった製品だ。真昼の公園でモバイルを堪能してみた。 - 「22年の技術と英知を結集した」――東芝が世界最軽量の薄型モバイルPCを発表
東芝が新たに投入した「dynabook SS RX1」シリーズは、同社ノートPC史上で最もモバイルPCの理想型を追求したモデルだ。 - 東芝が2008年秋冬モデルを一挙公開――12万円台の低価格ノートや高性能グラフィックスモデルなどラインアップを拡充
東芝がdynabook/Qosmioの2008年PC秋冬モデルを発表。2つの新シリーズを含む18モデルを一挙公開した。 - 2008年PC秋冬モデル:最新GPUを搭載した18.4型ワイドのプレミアムノート――「dynabook Qosmio GX」
1680×945ドット表示対応の18.4型ワイド液晶を搭載し、グラフィックス機能にGeForce 9600M GTを採用した高性能モデルが登場した。 - 2008年PC秋冬モデル:最新チップセット採用のシングル地デジモデルを追加――「Qosmio F50/F40」
地デジノートPC「Qosmio」の下位モデル「F50」「F40」は、F50でも「SpursEngine」を省いてシングル地デジとすることで、さらなる低価格化を実現した。 - 2008年PC秋冬モデル:15.4型ワイドクラスに低価格シリーズを追加――「dynabook PX」
東芝のdynabookシリーズに12万円台から購入できる15.4型ワイドノートが加わった。 - 2008年PC秋冬モデル:Centrino 2世代の13.3型ワイドノート――「dynabook CX」
13.3型ワイド液晶を搭載した2スピンドル機「dynabook CX」の秋冬モデルは、インテルの最新プラットフォームに移行し、基本性能を強化した。 - 2008年PC秋冬モデル:最新プラットフォームを採用したハイスタンダードモデル――「dynabook TX」
東芝ノートのハイスタンダードモデルに位置付けられる「dynabook TX」は、Centrino 2世代のプラットフォームを採用し、基本性能を大幅に強化した。 - 2008年PC秋冬モデル:3色展開のバリューモデルが基本性能を強化――「dynabook AX」
15.4型ワイド液晶を搭載した東芝ノートのスタンダードモデル「dynabook AX」は、夏モデルのデザインを引き継ぎつつ、CPUやHDDなどを強化した。 - クアッドコア映像エンジンで地デジ機能を強化――東芝「Qosmio/dynabook」新モデル
東芝が発表したQosmioの新モデルは、Cell技術を踏襲する新開発の映像エンジン「SpursEngine」を搭載し、地デジ機能を大幅に強化してきた。 - 静かな闘志を秘めた新dynabook――東芝デザイナーの心意気
語られるようでいて実は語られていない、PC・周辺機器のデザインにフォーカスした本連載。生まれ変わった東芝のdynabook AX/TX/CXシリーズの秘密に迫る。 - 2008年PC夏モデル:“甘いピンク”など3色のカラバリで展開する夏モデル――東芝「Qosmio/dynabook」
東芝の夏モデルは、「dynabook TX/AX/CX」シリーズでデザインを刷新。一方、AVノートPC「Qosmio」は精彩を欠いた。 - 18.4インチワイドの大画面液晶を採用した地デジノート「Qosmio G50」
東芝のフラッグシップノート「Qosmio G」シリーズがフルモデルチェンジし、アスペクト比16:9の18.4インチフルHD液晶を新採用した。 - 東芝、炎をまとったGeForce 9800M GTX搭載ノートPC「dynabook Qosmio WXW」
「dynabook Qosmio WXW」は東芝のWeb限定ノートPC。大胆なファイアープリントのボディにGeForce 9800M GTXとインテルの最新CPUを搭載したゲーム向けモデルだ。 - GeForce 9600M GTを搭載したdynabook新シリーズ――「dynabook Qosmio FX」
「dynabook Qosmio FX」は、同時発表の新“Qosmio”からTV機能を省いたスタンダードモデルだ。 - 2008年PC夏モデル:新型Core 2 Duo搭載のスタンダードモデル――「dynabook TX」
東芝のスタンダートノートPC「dynabook TX」は、ボディデザインを一新し、45ナノ世代のCore 2 Duoを採用。HDDを強化したほか、HDMI端子も装備した。 - 2008年PC夏モデル:デザイン一新でスペックを強化――「dynabook AX」
東芝のバリュークラスノートPC「dynabook AX」の2008年夏モデルは、スペックを全面的に強化。高級感のある新デザインボディも見どころだ。 - 2008年PC夏モデル:ラインアップを拡充した2スピンドルモバイル――「dynabook CX」
13.3インチワイド液晶を搭載したコンパクトノートPC「dynabook CX」は、ラインアップを3製品に拡充。デザインを一新し、LEDバックライト搭載の長時間駆動モデルも用意した。 - 2008年PC夏モデル:“お手軽地デジ”モデルが基本スペックを強化――「Qosmio F40」
地デジ内蔵ノートPC「Qosmio F40」の2008年夏モデルは、マイナーチェンジの2モデルを投入。基本スペックの強化が中心で、HD DVD搭載モデルは姿を消した。 - 東芝、ゲーミングノート「Satellite TXW」の「FFXI」推奨モデルを発表
東芝は、スクウェア・エニックス製オンラインRPG「ファイナルファンタジーXI」推奨モデルとなるノートPCセットモデルを発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.