ディスプレイとキーボードを改善して7万円を切った!──MSI「X-Slim X400」で遊ぶ(2/2 ページ)
MSIとは思えないほど(し、失礼っ)斬新な外見で注目を集めたX340 Super。その進化形が登場した。価格抑えめで使い勝手は向上したX400をじっくり検証した。
ベンチマークでパフォーマンスをチェック
PCMark05:CPU | 2439 | |
---|---|---|
PCMark05:Memory | 3321 | |
PCMark05:HDD | 5932 | |
3DMark05:3DMarks | 1131 | |
3DMarks:CPU | 3887 | |
3DMark05:3DMarks | 1131 | |
3DMarks:CPU | 3887 | |
FF XI Bench3:Low | 2105 | |
FF XI Bench3:High | 1435 | |
CrystaDiskMark 2.2 | リード | ライト |
シーケンシャル | 74.430 | 72.636 |
ランダム512KB | 34.831 | 36.170 |
ランダム4KB | 0.517 | 1.269 |
次にパフォーマンスを見ていこう。今回試用したX400のシステム構成は、Core 2 Solo U3500(動作クロック1.40GHz)、メモリ容量2Gバイト、320GバイトのSerial ATA HDDだった。ちなみに、試用機のHDDは日立グローバルストレージシステムズの「HTS545032B9A300」を搭載する。グラフィックスコアは、Intel GS45 Expressチップセットに統合されたIntel GMA 4500MHDだ。なお、評価用試用機だったため、OSはWindows Vista Home Premium(SP1)の英語版が導入されていた。
PCの総合的な性能を見る「PCMark05」では、CPUとMemoryのスコアがX340 Superとほぼ同等、Atom搭載のNetbookより良好で、メール、Webブラウジング、書類作成程度の作業ならストレスを感じない。HDDの数値はX340 Superが5161だったのに比べ、X400が5932といくぶん向上している。HDD関連のベンチマークテストの結果はCrystalDiskMark 2.2.0でもX340 Superより速くなっている。
グラフィックスの性能は「3DMark05」と「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」で測定した。どちらの結果も統合型グラフィックスコアを採用するノートPCとしては優秀な部類だ。ちょっとした3Dゲーム程度は動作できるだろう。
バッテリー駆動時間の測定は、標準の4セルバッテリーを搭載した状態で行った。使用したベンチマークテストは「BBench 1.01」(海人氏作)で、測定の条件は、10秒おきのキーボード押下、60秒ごとの無線LAN(IEEE802.11g)によるインターネット巡回(10サイト)に設定にした。なお、ディスプレイの輝度は最高レベルで、音量は最大値の半分、Windows Vista Home Premiumの電源プランは「高パフォーマンス」をそれぞれ採用している。
BBenchによる連続稼働は「2時間9分32秒」という結果になった。液晶サイズが14型ワイドと大きくなった分、消費電力は上がっているので、X340 Superで測定した2時間46分3秒には及ばなかったが、ディスプレイの輝度を落とすなど工夫すれば、2時間半程度の連続使用は可能と思われる。
出先でも大画面で快適に作業したいユーザーにお勧め
X400は14型ワイドの大画面ディスプレイを搭載しながらも、本体は薄型でスタイリッシュなので、持っていても友人に自慢できるノートPCだ。13型ワイドのX340 Superよりは200グラムほど重いが、それでも常時携帯するのは苦にならない重さとサイズといえる。光学ドライブを内蔵しないのを気にするユーザーもいるかもしれないが、外出した先でCDやDVDメディアを使うケースもそう多くはない。
最近は、なにかとNetbookが流行りだが、その画面の小ささを不満に感じるユーザーは多い。そのようなユーザーにとって7万円を切る購入しやすい価格帯で、ゆったりした大画面ディスプレイを搭載するX400は魅力的だ。すでに大型ディスプレイを搭載したノートPCを使っているユーザーにとっても、約1.5キロというX400の軽さは見逃せないはずだ。パフォーマンスもディスプレイサイズも満足できるメインPCを出先でも利用したいユーザーにとって、X400はベストマッチのノートPCとなるだろう。
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