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FermiにはCUDAコアが512あったんだ──GeForce GTX 580で「本当の力」を知るイマドキのイタモノ(2/4 ページ)

NVIDIAのFermiは512基のCUDAコアがあるはずだった。しかし、GeForce GTX 480にあったのは480基。11月になって登場した「580」に意味はあるのかないのか?

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「Vapor Chamber」を採用したクーラーユニット

 今回の評価ではリファレンスデザインのグラフィックスカードを用いた。その外観はGeForce GTX 200世代に戻ったような印象だ。GeForce GTX 480のリファレンスのクーラーユニットは、ヒートシンクの一部が露出し基板にも穴が設けられるなど、GeForce GTX 200世代から大きく変更した。しかし、GeForce GTX 580ではヒートシンクはフードの中に収容され基板の穴もなくなっている。

リファレンスデザインのグラフィックスカードは、外観の印象がおとなしくなった。GeForce GTX 480で飛び出していたヒートパイプや基板の穴がGeForce GTX 580ではなくなっている。カードの長さは10.5インチ(26.67センチ)と同じで、補助電源コネクタのレイアウトも8ピン+6ピンと変わらない

 クーラーユニットはGPU後方に設けられたシロッコファンで外気を取り込み、ブラケット側とGPU上のヒートシンクに吹きつける点は変わらない。ただし、このクラスのハイエンドGPUのクーラーユニットとしては珍しくヒートパイプが組み込まれていない。その代わりになるのが「Vapor Chamber」で、GPU接触面の銅とその上に載る高密度なヒートシンクが一体となって1つのブロックを成している。

2スロット厚のクーラーユニットは1スロット分が排気用のスリットとして使われる。なお、DVI-I×2、ミニHDMIという映像出力インタフェースのレイアウトもGeForce GTX 480から変わらない。クーラーユニットの内部に格納されたVapor Chamberは一体型ブロックのような外観だ

 GeForce GTX 580の基板レイアウトは、GeForce GTX 480であった冷却用の穴がなくなったが、大きな変更はない。SLI用コネクタは2つ設けられて3-wayの構築も可能だ。なお、GPUの刻印には「GF110」の文字が確認できる。リファレンスデザインのグラフィックスカードにはグラフィックスメモリとしてSamsungの「K4G10325FE-HC04」が載っていた。容量1Gビットで5Gbps(0.4ns)のチップだ。GeForce GTX 480のリファレンスデザインカードに載っていたグラフィックスメモリと同じだが、GeForce GTX 580のグラフィックスメモリはリファレンスの仕様で4Gbpsだから、まだまだマージンがあることになる。

基板のレイアウトはGeForce GTX 480とほぼ同じ(写真=左)。GPUでは“GF110”の刻印が確認できる(写真=中央)。メモリはSamsung製の5Gbps GDDR5メモリだ(写真=右)

基板にはハードウェアモニタ用の機能が追加された。グラフィックスカード上の8ピン+6ピンの12ボルト電圧をリアルタイムで監視し、高負荷時には電力を維持したままパフォーマンスを補正するという

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