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iPad用メモノート「7notes」を使ってみたプチレビュー

MetaMoJiのiPad用デジタルメモアプリ「7notes」を試した。いまなら発売記念キャンペーン価格の900円で手に入る!

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iPad用メモノート「7notes」

現在7notesは、発売記念キャンペーン中ということで900円で販売されている(2月末まで)。通常は1500円ということなので購入するなら今がチャンス

 iPadが発売されてからというもの、ITmediaの社内で行われる会議ではノートPCの代わりにiPadを持ち込む人が増えた。ソフトウェアキーボードを器用に使いこなし、議題にあがったポイントをまとめて共有したりと、それなりにうまくやっているようだ。

 もっとも、こうしたことはノートPCでもできる。iPadを使うメリットは、持ち運びが軽いこと、瞬時に起動すること(このため会議でノートPCを使うときはディスプレイを開いたまま移動することが多い)、そしてiPadを使いこなしている自分アピールくらいだろうか。iPadの用途がほぼメディアブラウザに限定されている筆者としては、何かを入力するためにiPadを使うというシーンが想像しづらい。会議にiPadを持ち込んでも、おそらくYoutubeや2ちゃんねるのまとめサイトを見始めてしまうのがオチだろう。

 と、“社風に反して”あまり積極的にはiPadを他人のいる場所で使ってこなかったのだが、MetaMoJiが2月3日にリリースした「7notes」が少し気になっていた。

 7notesは、手書き文字入力に対応したデジタルメモアプリで、タブレット端末向けの手書き文字入力方式「mazec」(マゼック)を採用し、手書き文字をベクターデータとしてそのままメモできる「書き流し入力」と、手書き文字を変換してフォント文字データとして入力する「交ぜ書き変換入力」の2つを備える。

 “交ぜ書き”となっているのは、例えば「蔓延(まんえん)」を「まん延」、「黎明(れいめい)」を「れい明」と書いても正しく推測変換してくれるためだ。また、分からない漢字を調べる字引機能も備え、文字入力枠の高さやベースラインは、指とペン、日本語と欧文など、利用スタイル応じて調整できる。会議中のちょっとしたメモを取るなら十分な機能だ。魔法のようなiPadを社内会議で自由自在に使いこなす先進的で革命的な編集者になりたいと常々思っていた筆者には、すぐにでも試す価値はある、というわけでさっそく7notesを使ってみた。

ただのメモ帳ではない、見た目のキレイな文書作成が可能

7notesのメイン画面

 7notesを初めて起動した場合は、まずデジタルキャビネットの登録画面になる。このキャビネットは、7notesで保存した文書をインターネット上で管理する仕組みだ。メモ入力時はオフラインモードで動作しているが、インターネットが利用可能な環境では、2Gバイトまでのオンラインストレージと連携して、文書の保存、管理、呼び出しが行える。同社によれば、A4文書で2000〜3000ページ分の容量だという。また、2011年5月ごろに開始予定のプレミアムコース(月額500円、または年額4900円)なら10Gバイトまでの容量を利用できるようになる。

 メイン画面は、キャビネットや文書一覧、各文書の縮小サムネイルなどが並ぶ構成になっており、どういった文書があるのかを一望できる。また、将来的に文書の数が増えても、指定したタグでフィルタすれば、目当てのメモをすぐに探し出せるのも便利だ。ただ、フィルタリングやサムネイルの切り替え時は、画面をタッチしてからの反応がやや鈍く、そのわずかな時間がストレスに感じた。

 新規文書を作成するときは、1〜3カラム構成の空白文書のほか、トラベルと調理、アイデア、打ち合わせと、用途に応じてテンプレートを利用できる。また、業務などで頻繁に使う書式は、ドキュメントスタイルとして保存しておくことで使い回しが可能だ。

最初のサンプル文書が使い方のチュートリアルになっている(画面=左)。トラベルノート(画面=中央)や調理ノート(画面=右)など4つのテンプレートを用意。自分で作成したドキュメントスタイルも登録できる

 編集時は、入力した文字や画像を「ユニット」という1つのまとまりとして処理しており、各ユニットごとに移動や編集してレイアウトを変更できる。また、テキストだけでなく、ユニットとして画像(イメージユニット)やWebページ(Webユニット)も文書内に取り込める。ただ、Webページは単なる画面キャプチャで該当ページにリンクする機能はないようだ。なお、今後もさまざまなユニットタイプが追加される予定という。

データ入力枠はユニットと呼ばれる1つのまとまりとして処理される(画面=左)。画像やWebページのキャプチャも配置できる(写真=中央/右)

文字入力方式は「書き流し入力」と「交ぜ書き変換入力」、「キーボード入力」の3種類。入力枠左上のアイコンで切り替える。手書き入力の文字色や太さも入力枠の上にあるアイコンで調整可能。交ぜ書き変換入力は、かなと漢字がまざった入力を認識して変換してくれる。漢字が思い出せない、画数が多くて書くのに時間がかかるといったときに便利だ

 試用していて気になったのは、機能の呼び出しがほぼ完全にアイコンのみで表示されている点だ。画面がすっきりとして見やすい半面、初めて使うとどのアイコンがどの機能を呼び出すのか分からなくてかなりとまどう。また、取り込んだイメージ素材は、ユニット内で表示位置の調整や拡大/縮小はできるものの、回転はできなかった。一方、画面の書式や背景、罫線やフォントなどの種類は豊富に用意されており、自分好みのスタイルで文書を作成できる。単にメモを取るためのツールというよりは、きちんとした文書として作成しておき、後から閲覧するときの見やすさ、表示の美しさに配慮しているようだ。なお、作成した文書はPDFに変換してメールで送信したり、そのまま印刷(AirPrint対応)することができる。

プリンタで印刷、イメージファイルとしてiPadのアルバムに登録、PDFファイルに変換してメールするなど、2次的な利用も想定されている(画面=左)。PDFファイルのプレビューも可能(画面=中央)。ドキュメントのスタイルはかなり細かく設定できる(画面=右)


 iPadでの文字入力にほとんど経験がなく、しかも試用したのはわずか3日という短い期間での感想だが、iPadでこうした文書を扱うスタイルは、かなりの慣れが必要という印象だ。PDFに変換してメールで送信するなどの2次利用を考えた場合は、交ぜ書き変換入力のほうがよさそうだが、いつものスピードで書くと標準で暗号化(自分でも読めないことがある)されてしまう筆者の汚い字では、やはり変換精度は極端に低い。

 ただし、きちんとレイアウトされたテンプレートに手書きで入力したメモをまとめておき、iPadが手元にあれば、整理されたキャビネットからメモをいつでも閲覧できる、というのは魅力的に感じた。もっとも、それなら例えば、キングジムがiPhone用に提供している「SHOT NOTE」のようなメモ用紙を使ってiPhone内蔵カメラでメモを取り込み、Evernoteと連携させたほうが手軽のような気がしないでもない。

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