意外といけそう?──6コアと4コアな“Zambezi”を試す:イマドキのイタモノ(3/3 ページ)
AMD FXシリーズ最上位の“8コア”なFX-8150を検証したが、最上位モデルに先んじて出荷された6コアと4コアのモデル。その性能はわれらの期待に応えるものなのか。
イチから組むなら買いやすいバリュークラスが候補になるかも
ベンチマークテストのスコアを見る限り、Phenom II X6 1100Tを導入しているユーザーが乗り換えるメリットは見出せない。消費電力が引き下げられているものの、実売価格1万7000円前後のPhenom II X6 1100Tを上回る購買理由があるかどうかは難しいところだ。一方で、Phenom II X4以下のCPUを使っているのならば、あるいは、Bulldozerプラットフォームを使ってPCを組みたいというというユーザーには勧めやすい。消費電力もPhenom II X6より抑えられている。
オーバークロックで遊びたいユーザーには、倍率設定がUnlockedされていることや、コアの数が少ないことなど、うまく使えば高クロックを狙える可能性もある(とはいえ、実際に試しているオーバークロッカーからはなかなか厳しい戦況が伝えられているが)。また、実際のの運用で4スレッド以上を使い切る局面というのはそれほどないので、実際に利用しているときの高い性能をバリュークラスの“Zambezi”で狙ってみるというのも面白そうだ。
10月下旬における実売価格は、FX-6100が1万5000円前後、FX-4100が1万円前後と、“販売開始直後ご祝儀価格”が上乗せされているとはいえ、Phenom II X4の上、Phenom II X6の下というポジションだ。ベンチマークテストの結果は「群を抜いて1番」ではないものの、購入しやすいFX-6100mとFX-4100は、AMDの新しい「Bulldozerアーキテクチャ」にユーザーを誘う製品としては合格だろう。
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