「Inkling」で会議のメモが取れるのかしら:生徒会の会長が使ってみました!(2/3 ページ)
ワコムのInklingは、紙に書いたペンの軌跡を超音波と赤外線でキャッチしてデジタルデータに保存する。編集さんは「会議にも最適」というけど、本当にメモが取れるの?
保存したデジタルデータはレイヤーに分けて使えます
付属するソフトウェアに用意されたレイヤー機能は、慣れるまで使うのが難しい。そもそも、この製品のメインユーザーと想定しているビジネスマンには、Photoshopなどでレイヤーワークに慣れていないとイメージしにくいのではないだろうか。新規レイヤーを作成したあとは、作成済みのレイヤーに書き込みできない。
会議のメモとしてレイヤーを導入する用途はそれほど多くないはずで、どちらかといえばイラストやアイディアフローのメモに利用するといったところだろうか。付属の「Inkling Sketch Manager」上で管理したり、Illustratorへの書き出しを考えると、イメージをスケッチし、レイヤーを追加してメモ書きを加えるという用途が考えられる。ビジネス用途とアート用途でその活用は大きく異なるのではないだろうか。
デジタルペンの感触は、通常のボールペンと大差ない。直径15ミリとやや太いがグリップポイントは細いのでグリップ感がいい。注意点としては、書き出し前に軽く線を引くなどして、電源ボタンとレイヤーボタンの間にあるLEDが点灯するかを確認しておきたい。ペンの頂点部のLED点灯でOKのサインだが、ユーザーの視点では認識しにくい。また、評価機ではデジタルペンの頂点部が点灯していても、描いた線を認識していないこともあった。
ペンタブレットもデジタルペンも使ったことのない生徒会の会長に触らせてみた!
ペンタブレットやデジタルペンは、PCユーザーにはメジャーな存在となったが、一般的には、まだ少数派というのは否定できない。ビジネスユーザーをターゲットにした「Inkling」は、デジタルペンを利用する初めての製品として接するユーザーも少なくないはずだ。
そのようなユーザーに対する「ハードルの高さ」を確かめるため、「撮影のお仕事」とだけ連絡した以外は前情報ナシの状態で、“高校の生徒会で会長を務めている”というモデルさんに試用してもらった。
紙のセットでは、クリップの存在に気が付かず、レシーバを紙の上に載せていた。このあたり、本体サイドにアイコンを用意するなどで、マニュアルフリーにできるのではないだろうか。本体のスイッチはシンプルでアイコンもあるため、なんとなく操作していた。ただ、やはり「すぐに書いてOK」というイメージが先行しやすいようで、本体側のLEDサインをもう少し分かりやすくしてほしいところだ。
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