“低価格でハイスペック”は本当なのか――「eden TAB」を使ってみた:デュアルコアCPU搭載で2万円台(2/2 ページ)
Mobile In Styleが発表した7型タブレット「eden TAB」は高性能なのに低価格、とコストパフォーマンスの高さをアピールした製品だ。国内ではなじみのない新規参入のメーカーだけに、本当に“使える”のか疑問を持っている人も多いのでは?
アプリは快適、実動作では少々不安も
続いてスペック面について。eden TABの主なスペックは、CPUがSamsung電子のS5PC210(1.2GHz)、メモリは1Gバイト、データストレージは16GバイトeMMC準拠のフラッシュメモリを搭載する。ベンチマークテスト「Quadrant Professional 1.1.7」で測定したところ、1.2GHzのデュアルコアCPUを採用しているだけであって高いスコアを出した。画面解像度がeden TABと同じで(1280×800ドット)Tegra 2(1GHz)を搭載するREGZA TabletやIdeaPad Tablet A1とスコアを比較してみたが、CPUのスコアを中心に各項目ではっきりと差が出た。AnTuTu Benchmark 2.6も行ったが、スコアの差は同様だ。では、普段使いにおける使用感はどうか。CPUの性能が高いため、アプリケーション自体の動きは非常によく、3Dのレーシングゲーム(Raging Thunderなど)をプレイしていても画面描画はスムーズだ。
だが、ホーム画面のスクロールでやや引っかかることや、動きが重くなることが気になった。また、タッチパネルの誤動作がたまにあるのと、タブルタップでの拡大/縮小の動きが少し遅い。今後のチューニングやファームウェアのアップデートが待たれる。
マーケットについては、独自マーケット「Tapnow Market」を利用する。Tapnow MarketはAndroidマーケットに比べると、無料アプリが中心でラインアップが少なく、バージョンが最新ではないアプリもあったが(例えば、AnTuTu BenchmarkはAndroidマーケットだとバージョン2.6、Tapnow Marketだとバージョン2.02となる)、ジャンル別の表示やアプリの一括管理など、基本的なシステムはAndroidマーケットと同様で使いやすい。
なお、WebブラウザからアクセスすることでAndroidマーケットも利用できるので、Tapnow Marketにアプリがなければ、Webブラウザでアクセスすればいい。ただしBattery Mixなど、eden TABに対応していないアプリも多い。
ソフトウェア面では、TwitterやFacebook、mixiなどSNSの公式アプリをプリインストールするほか、低価格実現のために広告収入用のアプリとしてDHCショッピングサイトへのリンクや、ニッセンのカタログ、HOT PEPPERなど、オンラインサービス系のアプリを10個ほどプリインストールしている。これら広告収入用アプリはアンインストールが可能で、「今後も広告収入用アプリの掲載を増やしていく予定だが、アンインストールは可能」(Mobile In Style広報)だという。
※記事初出時、広告収入用のアプリは「アンインストール不可にする予定」としていましたが、正しくは「今後もアンインストールは可能」です。お詫びして訂正いたします。(2012/2/28 12:15)
コストパフォーマンスの高さは本物
Androidキーの挙動や、タッチスクロールの誤動作など細かいところで改善してほしい点があるものの、全体的にハイスペックでWebブラウジングやゲームなど普段使いにおいては問題ないだろう。Android OSのバージョンが最新でないことや、独自マーケットの採用が痛いところだが、同社はAndroid 4.0へのアップデートを示唆している。Androidマーケットアプリが搭載されるだけではなく、OSがマルチコアに対応するので、アプリケーションの動作などがさらに快適になる可能性は高い。
LenovoのIdeaPad Tablet A1など実売で2万円を切る製品もあり、2万円台とはいえ3万円に近い価格は非常に安いというわけではないが、解像度やCPUなどスペックを考慮すれば納得できる価格だ。コストパフォーマンスを重視するならば、チェックすべき製品だろう。また、直販ならば2週間まで返品が可能(ただしアプリのダウンロードなどは不可)なので、気になった人はぜひ実際に触って試すことをおすすめする。
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