“Z”の名を受け継ぐモンスターマシン「HP Z1 Workstation」の実力(前編):カッコいい!!(2/2 ページ)
HP GPC 2012で発表され、その特徴的なギミックで話題をさらった世界初の液晶一体型ワークステーション「HP Z1 Workstation」の試作機を入手したので、さっそく評価していこう。
高級車のような“ボンネット”を開けると、1Uサーバが出現?!
HPのZシリーズといえば、スクリューレス構造を徹底したシステマティックなメンテナンス性が大きな特徴の1つだが、それは液晶一体型スタイルのZ1にも受け継がれている。一見、どうすれば内部にアクセスできるのか分からないくらい徹底してシンプルにまとめられた外観のボディには、驚くべきギミックが隠されている。
Z1のスタンドは2軸ヒンジになっており、畳むと液晶ディスプレイを上に向けることができる。そして、ディスプレイ部手前側の両端にあるロックを外すと、自動車のボンネットを開けるような感覚で、液晶ディスプレイごとカバーを持ち上げて内部にアクセスすることができるのだ。
その開けた感触は、これがPC/ワークステーションだということを思わず忘れさせる。たわんだりゆがんだり、きしんだりグラグラしたりといった不安定な要素はいっさいない。かなりの重量があるにもかかわらずスゥーっと静かに持ち上がり、その状態で安定して静止できる。この感覚は、やはり高級車のボンネットに近い。
そして、内部の構造もシステマティックな構造も素晴らしいの一語だ。まるでよくできた1Uサーバのように整然とパーツが配置されており、光学ドライブ、HDD(SSD)、ビデオカード、電源ユニット、それぞれのパーツをブロックのように、工具なしで独立して着脱できる。
万が一ハードウェアにトラブルが起きた場合にも迅速なメンテナンスが可能で、長時間のダウンタイムが許されない用途にも対応できる。液晶一体型スタイルでこれほどのメンテナンス性を実現しているのは驚きである。
また、それぞれのパーツには独立してダクト付きのファンが装着されており、エアフローがパーツ全体に行き渡るようになっている。信頼性に対する冷却の重要性は言うまでもないが、その点においてもまったく不安はない。液晶一体型スタイルでも、メンテナンス性、冷却能力ともに、完璧なワークステーションクオリティを実現している。
液晶ディスプレイを水平に倒し、手前のロックレバーを外すと、ディスプレイ部がボンネットのように開く
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カバーを閉じるときに手を離しても、ディスプレイ部はゆっくりと下まで降りてくる
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以上、ワークステーションとしては類を見ないHP Z1 Workstationのデザインを紹介してきた。続く後編では、実際のパフォーマンスをチェックしていく。
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