初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの……:シン・ゼロから始めるQNAP 第1回(2/3 ページ)
今やPC初心者にとってもNASは興味のある機器となりつつある。しかし、どんなNASを選べばいいのか分からず、導入自体をためらっている人も多いはず。第1回はNAS選びのポイントを解説しよう。
NASがお勧めな利用シーンを改めて考える
“データの保存庫”として、類似の機器やサービスと比較すると、NASはメリット・デメリットとも中間的なものが多い。直接接続ほど近くもなく、インターネット経由ほど遠くもないことからも容易に想像できるだろう。
外付けHDDのインタフェースはeSATAが6Gbps、USB 3.0が5Gbpsの転送速度(理論値)と、非常に高速であるのに対し、NASのインタフェースは1000Base-Tでも1Gbpsだ。占有的に使用できる外付けHDDと、多人数での同時利用を想定したNASでは一概に比較できるものではないが、一般的な速度は外付けHDD>NAS/ファイルサーバ>オンラインストレージサービスという順になる。
NASを使ったファイルの共有は家庭内では非常に楽だ。もともと共有することを想定して作られているため、アクセス制限などの機能が豊富で簡単に設定できる。インターネット経由での共有機能では、オンラインストレージサービスに分があるものの、最近はNASを外部から簡単に利用できるような機能、そのためのスマートフォン用アプリが同時に提供されている製品も多い。また、連続稼働を前提としているため、PCと比べると省電力設計になっていることもうれしい特徴の1つだ。
以上のことを踏まえると、以下のようなユーザーにとってNASは有力な選択肢となる。
- ファイル共有は家庭内での共有がメイン
ユーザーが1人であっても複数のPC、デバイスを利用している場合は有用だ。PCを使って保存した動画をスマートフォンやタブレット、ネットワークメディアプレーヤーで再生するのもファイル共有の活用法の1つだ。
- 主にデータ置き場として利用
頻繁に更新するファイルはより高速な内蔵ストレージを使用し、更新の少ない大容量のファイル(バックアップや、再生専用のメディアファイルなど)の置き場として利用する。特にPCをリプレースしても継続的に利用したいメディアファイルなどを、OSのサポート期間などに左右されない環境に移しておくことは意味のあることだ。
TurboNASを選ぶ理由――さらに進化した「QTS 4.0」の使いやすい管理画面
“最強NAS”と呼ばれる「QNAP TurboNAS」シリーズは、豊富な機能とパワフルな性能が特徴だが、今回OSがバージョンアップされたことで「使いやすい管理画面」も特徴の1つに加わった。
今までは単に「TurboNASファームウェア」と呼ばれていたTurboNAS OSが「QTS」という名称になり、PCユーザーに馴染み深いマルチウィンドウをサポートしたデスクトップから操作する仕様になっている。QTS 4.0の分かりやすいユーザーインタフェースを画面で簡単に紹介しよう。
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