据え置き型Androidゲーム機「OUYA」は“遊べる”か:うー!やー!(4/4 ページ)
ルービックキューブサイズのゲーム機「OUYA」(ウーヤー)の出荷が始まり、筆者の元にも届いた。早速レビューしよう。
据え置き型Android端末としてハックしがいのある製品
OUYAを使ってみた感想は「良くも悪くもAndroid」(ただしroot化済)というもの。Google Playが利用できず、独自マーケットプレイスのみのサポートであることは選択の幅を狭めることになってはいるものの、apkパッケージからのインストールは可能なので、それなりに環境を整えることはできる。
現在、DISCOVERで見られるアプリのうち、Android版としてGoogle Playで取り扱われているアプリもかなり多い。実際、ソフトウェアベンダー大手のスクウェア・エニックスがかなり早い時期にOUYAへの「ファイナルファンタジー3」の供給を表明して話題となったが、その前にAndroid版のFF3が発売されている。もともとAndroid版として作られたものを一部修正してOUYA対応とした、と考えるのが自然だ。
これはすでにAndroid市場に参入しているソフトウェアベンダーを取り込む、という点ではメリットだ。だがその半面、「じゃあOUYAならではの差別化要因は何なの」ということを考えると弱いところもある。とはいうものの、テレビの大画面、フルHD画質、5.1チャンネルサラウンド、AC電源によるハイパフォーマンスといった据え置きのメリットが大きいのも1つの真実だろう。
また、小形軽量であるにも関わらず、有線/無線LAN、Bluetooth、USB2.0、HDMIと、必要十分なインタフェースは搭載されており、キーボード/マウス、またアプリによってはUSBゲームパッドなども利用できる。SDメモリーカードスロットなどはないものの、USB接続のリーダーを用意することで対応できる。ちなみにその際は、外部SDメモリーカードとして一般的な/mnt/sdcard/や/mnt/sdcard/external_sd/のようなディレクトリではなく、/mnt/usbdrive/にマウントされる。
あらかじめいろいろなものが潤沢に用意されているわけではないが、必要なものは(そのハードルの高さはさまざまではあるが)そろっている。その思想はroot化済かつ、デバッグモード有効で出荷されているという点からもうかがいしれる。
革新性を求めて触ると肩すかしを感じるかもしれないが、「遊べる機器か」と問われればこれは間違いなくイエスだ。ゲームコンソールとしてだけでなく、据え置きAndroid端末としてもハックしがいのあるプロダクトといえる。
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