アキバで人気のSSDにmSATA版が登場――「Samsung SSD 840 EVO mSATA」徹底検証:NUCやUltrabookをもっと速く(5/5 ページ)
抜群のコストパフォーマンスで高い人気を誇るSSD「Samsung SSD 840 EVO」にmSATA版が登場した。容量が1Tバイトまで用意されているのも興味深い。早速、性能をチェックしよう。
魅力的なSSDユーティリティ「Magician v4.3」
多機能で使いやすいユーティリティ「Magician」が使えるのもSamsung SSDの魅力だが、SSD 840 EVO mSATAももちろん対応している。システム/ドライブ情報の確認、ベンチマークテスト、OS設定のSSD向け最適化、ファームウェアアップデートやSecure Eraceなど多彩な機能が用意されているほか、「RAPID Mode」という高速化機能も持つ。
このRAPID Modeは、メインメモリをキャッシュとして使うことによって高速化を行う。リード頻度の学習による先読みのほか、メインメモリにライトコマンドをキャッシュしておき、32キューまとめて実行するなど、SSDの特性に最適なアルゴリズムを採用している点が魅力だ。
試しにRAPID Modeを有効にしてベンチマークテストを実行してみたところ、CrystalDiskMark 3.0.2ではシーケンシャルリード/ライトで2倍近く、4Kリード/ライトは2倍以上のスコアをマークした。体感的にもキビキビとした軽快さが感じられる。
ダウンサイジングを進めるDIY市場のニーズに応える高性能mSATA SSD
すでに2.5インチモデルが流通しているSSD 840 EVOのmSATA版ということで、性能面での目新しさはないが、SSD 840 EVOの2.5インチモデルに近い価格帯で流通するのであれば、非常に競争力が高い製品だろう。
自作市場ではフォームファクタのダウンサイジングを進める流れが確実にあり、Mini-ITX、NUCなどでmSATA SSDの需要はさらに増えてくると思われるだけに、大いに期待したいところだ。
また、1Tバイトの大容量モデルも用意されることから、Ultrabook、ノートPCのSSDの換装用途でも需要がありそうだ(もちろん、ユーザーによるストレージの交換はメーカー保証外の行為で、自己責任になることは注意していただきたい)。
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