生産性が“極めて低い”日本だからDropboxの伸びしろがある:LAN DISKでDropboxとの自動連携が可能に
DropboxがソフトバンクC&Sをはじめとする日本企業との業務連携を発表した。今後5年間でDropboxのビジネスユーザーを日本だけで100万人増やす。
Dropboxの知名度が上がればユーザーは爆発的に増える
Dropboxは、4月7日に、ソフトバンク コマース&サービス(以下、SBCS)との業務提携を発表した。SBCSとの連携で、Dropboxは、ビジネス向けのDropboxユーザーを今後5年間で100万人増やす見通しだ。
同日、東京で行われていた新経済サミットの登壇に合わせて来日していたDropbox CEO 兼 共同創業者のドリュー・ハウストン氏とドロップボックス・ジャパン代表取締役社長の河村浩明氏は、説明会でビジネス向けDropbox事業の日本市場における現状とSBCSとの連携による事業展開の見通しについて語った。
ハウストン氏は、2007年に日本で初めてDropboxのサービスが紹介されてから、ユーザー数は着実に増加しており、2014年6月の日本法人設立からは100万人も増えてユーザー数は1000万人に達したと述べている。
河村氏は、8割のビジネスユーザーが自分たちの企業が提供するアプリケーションの使い勝手に不満を持つことや、日本の労働生産性がOECD加盟諸国平均を下回る水準にあり、“ビジネスのしやすさランキング”でも29位と低いことを挙げながら日本のビジネス現場における生産性の低さを訴え、Dropbox Proなどのビジネス向けサービスを日本企業に広めて生産性を改善していくのがドロップボックス・ジャパンの大きな目的と語った。
その上で、Dropboxのユーザーは、無償のコンシューマー向けも有償のビジネスユーザー向けもほかの国を上回る数がいるが、低い生産性を考えるとさらに増える“伸びしろ”があるという考えを示し、Dropboxの知名度が上がれば爆発的にユーザーが増えると期待する。
なお、SBCSと連携して進める日本のビジネスユーザー市場におけるビジネス向けDropbox展開については、外国と比べて就業人口の割合が多い中小企業を重視してユーザーを拡大していくことをドロップボックス・ジャパンの目標として掲げている。
その実現のために、ドロップボックス・ジャパンではSBCSのほかにも13のパートナー企業との連携を同日発表している。今回、連携を発表した企業とDropboxと連携することになったサービスの内容は以下の通りだ。
パートナー企業 | ソリューション | 内容 |
---|---|---|
アイ・オー・データ機器 | LAN DISK Hシリーズ | LAN DISK Hシリーズの特定フォルダが自動的にDropboxと同期する |
アイキューブドシステムズ | CLOMO | CLOMOがDropbox APIと連携。ユーザー情報の一元管理などが可能に |
アルプス システム インテグレーション | InterSafe Web Filter | DropboxがInterSafe Web Filterに対応 |
インヴェンティット | MobiConnect、ServiceSync | Dropbox API対応でユーザーイベントログの監視が可能に |
インターコム | MaLion | MaLion 4でDropbox for Businessへのアップロードログ収集が可能に |
インターナショナルシステムリサーチ | CloudGate | Dropbox利用制限などの特定デバイス制御 |
ウイングアーク 1st | SVF、MotionBoard | MotionBoard生成データをDropbox経由で利用可能に |
a2mdia | ワークスタイル変革支援 | 情報発信業務における利用を促進 |
サイバネットシステム | OneLogin | Dropbox for Businessでシングルサインオン、アクセスコントロール、認証強化が可能に |
サイボウズ | kintone | kintonデータをDropbox for Businessで利用可能に |
ジェーエムエーシステムズ | KAITO、Any3 FileSharing | KAITOの利用でDropbox for Businessのセキュリティ強化 |
MEDIAEDGE | MEDIAEDGE、CCMS(DB)、MEVIC(DV) | 映像配信、エンコード、管理システムでDropbox for Businessに対応 |
レコモット | moconavi | Dropbox for Businessでmoconaviのドキュメント閲覧機能が利用可能に |
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