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薄型コンパクト設計のミニワークステーション! 「HP Z2 Mini G3 Workstation」を試す(1/3 ページ)

日本HPの「HP Z2 Mini G3 Workstation」は、高さが5.8cm、幅・奥行きが21.6mmという非常にコンパクトなワークステーションだ。コンパクトでも、性能に「妥協」の文字はない。

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ココが「○」
・純正液晶ディスプレイにマウントすることもできるコンパクトボディー
・4コアCPU、NVIDIA Quadro GPUを搭載するパワフルなパフォーマンス
・USB 3.1 Type-C×2、DisplayPort×4など充実のインタフェース
ココが「×」
・サウンド機能は最小限
・メモリカードリーダーは非搭載

ミニサイズにハイパフォーマンスとプロユースの本格装備を凝縮

 日本HPが発表した「HP Z2 Mini G3 Workstation」は、薄型コンパクトサイズのワークステーションだ。

 ワークステーションというと大柄なタワー型タイプのイメージが強いだろうが、HPはイメージ通りの大きなタワー型はもちろん、ブック型、オールインワン(液晶ディスプレイ一体型)、モバイルワークステーション(ノートPC型)まで、さまざまなタイプの機種をラインアップしている。

 この製品は、その中でも異色の存在。同社が「HPワークステーション史上、もっともパワフルなミニワークステーション」とうたうように、モバイルノートPCに匹敵する省スペース性を備えながら、パワフルな処理性能とプロユース向けの本格装備を兼ね備えている点が特徴だ。今回は発売前の試作機を使って、その魅力にせまる。

(特記のない限り、記事中のBTO構成は「HP Directplus」で3月1日現在選択できるもの)

HP Z2 Mini G3 Workstation
「HP Z2 Mini G3 Workstation」。パワフルな処理性能とプロユース向けの本格装備を兼ね備え、日本HPは「HPワークステーション史上、もっともパワフルなミニワークステーション」とうたっている

機能性と美しさを兼ね備えたボディーデザイン

 コンパクトなボディーは、背の低い八角柱をフレームで囲んだようなフォルムが印象的だ。八角柱の四面は通気性に優れたメッシュ仕様となっており、その部分だけフレームを絞りこみつつ距離を離すことで通気性を確保している。放熱効率と見た目の美しさを兼ね備えたデザインといえる。

 具体的なサイズは216(幅)×58(高さ)×216(奥行き)mmで、現行の「Mac Mini」(197×36×197mm)を一回り大きくしたようなサイズ感だ。電源は内蔵しておらず、出力200WのACアダプターで駆動する。

 電源ボタンがある前面には端子類はない。左側面にUSB 3.0 A端子×2とイヤフォンマイク端子を、背面にUSB 3.1 Type-C端子×2、USB 3.0 A端子×2、DisplayPort端子×4、Ethernet端子(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T)、シリアル端子(BTOで選択した場合のみ)、電源端子とセキュリティーロックポートを備えている。シリアル端子はBTOオプションだが「後日追加予定」となっており、3月1日現在は選択できない。

 ボディーのコンパクトさを生かして、同社のワークステーション用ワイドモニター「Zシリーズ」の背面に本体をマウントできる「モニターマウントキット」も純正オプションとして用意している。狭い机への設置時に役に立つだろう。

天面はシンプルなデザイン
天面は中央に「Z」のロゴを配置したシンプルなデザイン
底面にはゴム足
底面にはゴム足が4つ付いている
前面
前面には電源スイッチがある
左側面
USB 3.0 A端子×2とイヤフォンマイク端子がある。ちなみに、右側面は縦置き時を想定して何もない
背面
背面には多くの端子がまとめられている。USB 3.1 Type-C端子×2、USB 3.0 A端子×2、DisplayPort端子×4、Ethernet端子、シリアル端子(BTOオプション)、セキュリティーロックポートといった内容だ。
オプションの「モニターマウントキット」
オプションの「モニターマウントキット」を使えば、HPのワークステーション用ワイドモニター「Zシリーズ」の背面に装着できる。これにより、設置スペースを実質ゼロにできる(日本HP広報用画像から引用)

CPUはSkylakeベースの「Xeon E3 v5」シリーズを搭載

 基本スペックはBTOでのカスタマイズに対応している。マザーボードのチップセットはIntel C236 Expressを採用し、CPUとして「Xeon E3 v5」シリーズを搭載できる。

 Xeon E3 v5シリーズは、開発コードネーム「Skylake」ベースのサーバ・ワークステーション向けCPUで、内部構造はコンシューマ向けの第6世代Coreプロセッサーと共通である。BTOでは、Xeon E3-1225 v5(3.3〜3.7GHz、4コア・4スレッド)またはXeon E3-1245 v5(3.5〜3.9GHz、4コア・8スレッド)を選択できる。上位モデルである後者は、4コアで8スレッドの同時実行に対応し、TDPが80Wという内容だ。小型ボディーでもTDP80Wの省電力版でない4コアCPUを搭載できるという点は、パフォーマンス面で有利といえる。

 ただし、今回の評価機は試作機のためCore i7-6700(3.4〜4GHz、4コア・8スレッド)が搭載されていた。商品カテゴリは異なるものの、CPUコア部分のスペックはXeon E3-1245 v5に近いので、性能や放熱能力の参考にはなりそうだ。

HWiNFO64での表示
HWiNFO64での表示。評価機は試作機のため、Xeon E3-1245 v5に近いスペックのコンシューマ向けのCore i7-6700が搭載されていた

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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