17.3型大画面の高コスパ高性能ノートPC マウスコンピューター「m-Book W890BN-M2S2」を試す(2/3 ページ)
マウスコンピューターの「m-Book Wシリーズ」は、17.3型の大画面を備えるノートPC。高性能CPUと外部GPUも搭載し、幅広い用途で役立つことが魅力だ。今回は、中位モデルの「m-Book W890BN-M2S2」の実力をチェックしていく。
6コア12スレッドのパワフルなCPUに強力なGPUを搭載
先述の通り、CPUは第9世代Coreシリーズに属するCore i7-9750Hを搭載。クリエイティブノートPCやゲーミングノートPCで定番的に搭載されている高性能ノートPC向けプロセッサだ。
前世代の「Core i7-8750H」(2.2G〜4.1GHz、6コア12スレッド)と比較すると、動作周波数が上がり、シングルスレッドとマルチスレッドの性能も向上しており、ビジネスはもちろん、クリエイティブやゲームなど、さまざまな用途で快適に使える。
これも先に述べたが、独立GPUとしてGeForce GTX 1650も搭載している。最新世代の「Turingコア」を採用した最新のメインストリーム向けGPUで、4GBのビデオメモリを備える。
描画性能は、先代の「GeForce GTX 1050 Ti」と「GeForce GTX 1060」の中間程度。フルHD(1920×1080ピクセル)程度の解像度であれば、たいていのゲームは中〜高画質で楽しめる。処理的に重たいゲームでも、画質設定を落とせば十分にプレイ可能だ。
プレビュー表示やフィルタ処理などを高速化するGPUアクセラレーション(NVIDIA CUDA)にも対応しているので、対応するクリエイティブアプリケーションなら処理速度の向上を期待できる。
独立GPUはGeForce GTX 1650(4GB)を搭載。3Dゲームを一通り遊べる描画性能、クリエイティブツールの処理を高速化するGPUアクセラレーション機能(NVIDIA CUDA)を備えている
メモリやストレージは柔軟に変更できる
m-Book Wシリーズは、DDR4 SO-DIMMスロットを2つ備え、M.2 SSDと2.5インチストレージを1つずつ搭載できる。
メインメモリは標準でDDR4-2400(PC4-19200)の8GBモジュールを2枚(計16GB)搭載するが、カスタマイズするとアクセスがより高速なDDR4-2666(PC4-21300)モジュールを選んだり、最初から最大容量の16GB×2(合計32GB)を搭載したりできる。メモリのアクセス速度差がパフォーマンスに影響する場面はかなり限られるので、予算に余裕がある場合のみ検討すればよいだろう。
ストレージは標準でSerial ATA接続の256GB M.2 SSDを搭載している。カスタマイズすると、最大2TBまでの2.5インチHDDを追加できる他、M.2 SSDをより高速なPCI Express接続(NVMe規格)のものに変更したり、NVMe規格でもより高性能なSamsung Electronicsの「PM981」に変更したりできる。容量まで含めると、実に多くの選択肢が用意されている。
PC SN520を「CrystalDiskMark 6.0.2」(ひよひよ氏作)でベンチマーク。公称シーケンシャルリードは毎秒1700MB、同シーケンシャルライトは毎秒1400MBというスペックとほぼ一致した結果が出ている
17.3型の大画面液晶ディスプレイを搭載
液晶ディスプレイのサイズは17.3型で、表示解像度はフルHDだ。表面はノングレア(非光沢)仕上げのため、照明や外光などが映り込みにくく、視認しやすい。
液晶の配向方式は記載されていないが、評価機の目視の視野角は上下/左右とも広く、斜めから見ても表示が破綻しないため、IPS系のパネルを使用していると思われる。
エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を用いて実測したところ、輝度は290ニト、コントラスト比1163:1、標準の色温度7435K、色域はsRGB面積比99.9%(カバー率93.6%)だった。クリエイティブ用途にも使える水準だろう。
i1 Display Proを用いて作成したICCプロファイルをPhonon氏制作の色度図作成ソフト「Color AC」で表示。実線が本製品の色域で、点線で示したsRGBに対するカバー率は93.6%だった
RGB LEDバックライトキーボードを搭載
キーボードはテンキー付きで、主要キーのキーピッチは約18.2mm、キーストロークは約1.8mmという仕様だ。フルサイズよりはわずかに狭いピッチだが、この程度ならすぐに慣れるだろう。
スイッチの感触はやや反発が強く、フカフカしたソフトな感触があるが、底部の剛性はしっかりしていて、たわみなどはない。RGB LEDバックライトも備えており、付属のユーティリティーソフトウェアで発光色を調整できる。
キーボード手前には2ボタン式のタッチパッドを搭載している。段差がないフラットタイプなので慣れるまでは使いにくいかもしれない。パッドの左上には「Windows Hello」対応の指紋センサーを備えており、指をそっと置くだけでログインできるので便利だ。
関連記事
- 驚異のコスパ! 17.3型のぜいたくノートPC「m-Book W」シリーズを試す
デスクトップの代わりに快適に使える大画面ノートPCをできるだけ安く手に入れたい、そんなワガママな希望をかなえてくれるのがマウスコンピューターだ。 - GeForce RTX 2070搭載で手頃な価格 「G-Tune NEXTGEAR-NOTE i5740」エントリーモデルを試す
マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」。そのノートタイプ「NEXTGEAR-NOTE」シリーズのうち、15.6型ディスプレイにGeForce RTX 2070を組み合わせた「NEXTGEAR-NOTE i5740」のエントリー構成をレビューしてみた。 - 高性能でロングライフな上にファンレスで静か ペン付きPCの決定版「m-Book U400S」を試す
2in1 PCはペンやタッチ操作に対応することで、ビジネスや教育現場、勉学の能率アップに役立つデバイスとして人気を集めている。マウスコンピューターの「m-Book U400S」は、高性能にもかかわらずファンレスで動作音を気にせず利用できる上に、長時間のバッテリー駆動に対応した注目の1台だ。 - スリムかつ狭額縁デザインで写真や動画編集がはかどる「DAIV-NG5510」を試す
プロ写真家や映像クリエイターに高い評価を受けているマウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIV」シリーズ。その中で、狭額縁デザインを取り入れたスリムモデル「DAIV-NG5510」を徹底チェックした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.