Dellの「XPS 13」が4辺狭額縁に進化 CES Unveiledレポート:CES 2020
CES 2020に先だって、Dellが発表した新型「XPS 13」と、新しい15.6型プレミアムノートPC「Inspiron 9510」。CESの開幕前イベントで展示された実機をレポートする。
1月7日(米国太平洋時間、以下同)に開幕する「CES 2020」の関連イベントが1月5日から始まった。その1つが、前夜祭イベントである「CES Unveiled」だ。
CES Unveliedには、CESで出展される新製品の一部が展示される。今年(2020年)も多数の新製品が披露された。
PC関連では、発表されたばかりの「XPS 13」や「Latitude 9510」を展示したDellのブースが注目を集めていた。この記事では、両モデルの展示機の写真を中心にレポートする。
クラムシェルの「XPS 13」も4辺狭額縁を採用
CES 2020の開幕に先立って、Dellは1月2日にXPS 13やLatitude 9510を発表済みだ。1月7日にはその全貌を披露するプレスカンファレンスを予定しているものの、まずはCES Unveiledで実機を投入してきた形となる。
XPS 13の2020年モデルは、見た目に大きな進化を遂げている。コンバーチブル型の「XPS 13 2-in-1」の2019年モデルで一足先に採用した「4辺狭額縁」を、クラムシェル型であるこのモデルにも適用。XPSシリーズのトレードマークともいえる狭額縁をさらに強化した。
もともとXPS 13は画面の上部と左右の3辺の縁を狭めたデザインで知られており、11型ノートPCのサイズに13.3型の画面を収めていることが特徴だった。今回登場した2020年モデルでは、画面の下部にあった残りの1辺がなくなり、4辺全てにおいて狭額縁となった。画面占有率は91.5%に達している。
画面のアスペクト(縦横)比は、現在一般的な「16:9」から「16:10」と縦方向に長くなり、表示領域は前モデルから6.8%拡大した。文書や表計算、プレゼン資料などを扱うビジネス用途に便利な変更といえる。
先行するXPS 13 2-in-1と同様に、キーボードについても本体の横幅いっぱいまで広がった。タッチパッドの面積は17%大きくなっており、心地よく押せる改善を施したという。
2020年モデルでは、底面の「XPS」ロゴのデザインも変わっている。従来のロゴは平体をかけることで安定感や力強さを演出していたのに対し、新しいロゴは中性的で近未来を連想させる印象だ。Dellが見据える「次の10年」を先取りしたデザインといえるかもしれない。
このようにXPS 13の新モデルは、2in1モデルの特徴を採り入れたものともいえる。だがタッチ非対応でも最軽量のクラムシェルが欲しい人にとって、最小構成で約1.2kgからという軽さは魅力的だ。
第10世代Coreプロセッサ(Ice Lake)の採用や、搭載できるメインメモリ容量に「32GB」が加わったことも相まって、XPS 13の2020年モデルは、最も魅力的なクラムシェル型WindowsノートPCの1台になりそうだ。
2019年夏には“5Gレディ” 新たなプレミアムノートPC「Latitude 9510」
Dellのブースでは他にも、ビジネス向けノートPCである「Latitude 9510」の実機を展示していた。画面が180度程度までしか開かないクラムシェル型と、360度回転する2in1型の2つのモデルが用意されている。
Latitude 9510の最大の特徴は、5G(第5世代移動通信システム)のデータ通信に対応できる「5Gレディ」設計だ。残念ながら展示機に5G接続機能は搭載されていなかったものの、Qualcomm製の5G通信モジュールを搭載したモデルが2019年夏以降に登場するという。
5Gは国や地域によって周波数や導入スケジュールが異なるため、展開地域を予想することは難しいものの、日本国内では2020年春に大手キャリアによる5Gの商用サービスが始まる予定だ。高速・低遅延・大容量といった5Gの特徴を、PCで活用したい人は多いのではないだろうか。
Dellの日本法人によると、CES 2020で発表した一部の製品は国内展開を検討しており、1月下旬に詳細を発表する予定だという。果たしてどの製品が登場するのか、楽しみに待ちたい。
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