激速ブートの夢へ――PCIe 4.0対応のM.2 SSD×4本挿しカードが登場:古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)
Windows 7終了の影響が広がっているアキバには、超高速なブート環境が構築できるPCIeカード「Hyper Quad M.2 Card」や、Ryzen Threadripper向けのROG STRIXマザーボードなど、ハイエンド構成が狙える新製品が多数登場した。
先週、ASrockからPCIe x16スロットに接続するM.2 SSD増設カード「Hyper Quad M.2 Card」が登場して話題を集めていた。価格は1万3000円前後(税込み、以下同)だ。
熱が心配だけど魅力的――ASRockのPCIe 4.0対応M.2 SSDカード
Hyper Quad M.2 Cardは、2019年2月に登場した「Ultra Quad M.2 Card」の後継モデルで、M.2 PCIe SSDを斜めに4本挿せる仕様は共通している。Hyperは新たにPCIe GEN4.0に対応したのが最大の特徴だ。サポートするマザーボードはASRock指定のX299/X399/TRX40チップセット搭載モデルで、ブータブルSSDに指定できる(X299マザーはIntel VROC対応が必須)。
入荷したTSUKUMO eX.は「PCIe 4.0タイプ4本で激速のブート環境を作れるのが魅力ですね。ただ、PCIe 3.0よりさらに発熱しやすいので、そのへんの処理をうまくやる必要があるでしょうね」と話していた。
同様に、排熱にテクニックがいると語るショップは多い。「内部の冷却構造がUltraと同じなのが気になりますね。5cm径のファンだけで処理しきれるのか。ヒートシンクも2段占有くらいに大型化してもよかったかも」(某ショップ)とのコメントも聞いた。
ただし、それでもポテンシャルの高さから注目されており、超ハイエンド構成で組む際の有力な選択肢となっている様子だ。オリオスペックは「プライベート用で25万円以上するRyzen Threadripper 3970Xを選ぶ人も普通にいますし、購入する価格帯の幅が広がっているのは確かですね」という。
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