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AMDがプロ向けGPU「Radeon Pro VII」を発表 デザインシミュレーション、4K/8K動画編集や高機能計算を想定

AMDが、プロ向けGPU「Radeon Pro」の新モデルを発売する。デザインシミュレーション、4K/8K動画や高機能計算(HPC)の3用途での利用を想定しているという。合わせて、デバイスドライバーやレンダリングエンジンも更新される。

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 AMDは5月13日(米国太平洋夏時間)、プロフェッショナル向けGPU「Radeon Pro VII」を発表した。米国では6月中旬の発売を予定しており、想定販売価格は1899ドル(約20万4000円)となっている。

Radeon Pro VII
Radeon Pro VII

Radeon Pro VIIの概要

 Radeon Pro VIIは、3Dデザインシミュレーション、4K/8K動画の編集やレンダリング、高機能計算(HPC)の3用途を想定したGPUで、PCI Express 4.0接続に対応している。ストリームプロセッサは3840基搭載し、演算能力はFP32(単精度浮動小数点演算)が最大13.1TFLOPS、FP64(倍精度浮動小数点演算)が最大6.5TFLOPSとなる。

Radeon Pro VIIの概要
Radeon Pro VIIの概要

 グラフィックスメモリはECC(エラー訂正)対応の16GB HBM2(広帯域メモリ)で、帯域幅は毎秒1TBを確保している。Mini DisplayPort出力端子を6つ用意しており、最大6画面の同時出力と、1画面の8K(7680×3240ピクセル)出力ができるようになっている。2台のRadeon Pro VIIを「Infinity Fabric Link」でつないで協調動作させることも可能だ。

用途
Radeon Pro VIIは3Dデザインシミュレーション、4K/8K動画の編集やレンダリング、HPCの3用途を想定している
Infinity Fabric Link
Infinity Fabric Linkを使って2枚のRadeon Pro VIIを協調動作できる。帯域幅は最大毎秒168GBで、競合の「Quadro RTX 5000」におけるNVLinkよりも高速であることをアピール
競合よりも安く2枚構成に
AMDが競合として認識しているNVIDIAの「Quadro GV100」「Quadro GP100」よりも手頃な価格でGPUの協調動作を実現し、パフォーマンスを発揮しやすいことをアピール
ECCメモリ
「Quadro RTX 4000」とは異なり、グラフィックスメモリをECC対応とすることでデータ破損リスクを低減していることもアピール

「Radeon Pro Software」「Radeon ProRender」もアップデート

 Radeon Pro VIIの登場に合わせて、Radeon Proシリーズのグラフィックスドライバー「Radeon Pro Software for Enterprise」(Radeon Pro Software)とレンダリングエンジン「Radeon ProRender」のアップデートも行われる。

Radeon ProRender
Radeon ProRenderはバージョン2.0となり、「Unreal Engine」向けの新プラグインが追加され、その他のプラグインにもアップデートが行われる。Radeon ProRender SDK(ソフトウェア開発キット)の新バージョンも「Apache License 2.0」のもと配布される

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