いつでもどこでも快適なモバイル環境を インテルが「第11世代Coreプロセッサ」と「Intel Evo Platform」の詳細を説明(2/2 ページ)
Tiger Lakeこと「第11世代Coreプロセッサ」の登場に合わせて、インテルが同プロセッサに関する説明会を開催した。どのようなメリットがあるのだろうか。【追記】
Ryzen 7 4800Uをベンチマークで圧倒
昨今、Intelは実利用に基づくベンチマークテストをするべきだという主張をしている。Tiger Lakeの発表もご多分に漏れず、最上位モデルである「Core i7-1185G7」(1.2G/3G〜4.8GHz、4コア8スレッド)と「Ryzen 7 4800H」(2.9G〜4.2GHz、8コア16スレッド)を比較したデータが示された。
まず、主要なベンチマークテストアプリではRyzen 7 4800Hよりも良好なスコアを残したという。専用プロセッサやCPUやGPUでのアクセラレーションも奏功してか、ディープラーニングをテストする「MLPerf」ではRyzen 7 4800Hの4倍のスコアを記録したそうだ。
同社の主張する「実利用に基づくテスト」でも、Core i7-1185G7はRyzen 7 4800Hよりも優れたパフォーマンスを発揮したようだ。
Tiger Lakeのパフォーマンスを最大限発揮できるアプリを増やすべく、Intelは国内外のソフトウェアベンダーと協力しているという。とりわけ、ゲームアプリの最適化には力を入れており、主要なゲームメーカーへの働きかけを強めているようだ。
Evo Platformは「場所を選ばずパフォーマンスを発揮できる」証
先述の通り、Project AthenaはIntelが定めた基準を満たしたノートPCを認証するプログラムで、2019年から運用されている。
Intel Evo PlatformはProject Athenaの「バージョン2」という位置付けで、以下のスペックを満たすことが求められる。
- 場所を選ばない応答性(バッテリー駆動でもレスポンスが良いこと)
- 9時間以上のバッテリー持ち(フルHDモデル)
- 1秒以内のスリープ復帰
- 30分の充電で4時間のバッテリー駆動(フルHDモデル)
- Wi-Fi 6 Gig+とThunderbolt 4の実装
特に「場所を選ばない応答性」については強調して説明された印象を受けた。というのも、第3世代Ryzen Mobileプロセッサを搭載するノートPCはバッテリー駆動時のパフォーマンスを大きく制限する傾向が見られるからだ。
Evo Platformに指定されたノートPCなら、バッテリー駆動時でもパフォーマンスを発揮できる――この点が心に響くかどうかは、ユーザーのノートPCの使い方次第かもしれない。
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