Facebookの“本気度”を感じた完成度の高い一体型VRゴーグル「Oculus Quest 2」を試す(5/5 ページ)
スタンドアローン型のVRデバイスとして話題を集めた「Oculus Quest」に、後継機の「Oculus Quest 2」がリリースされた。VRデバイスを巡る現状を整理した上で、新モデルの特徴をチェックした。
スマホを併用して進められるセットアップ
機材を取り出したら、まず行うのがセットアップだ。もちろん日本語対応で、英語が苦手な人でも扱える。
事前に必要になるのが、Facebookアカウントだ。もともとOculus製品は、Oculusアカウントでログインしてアプリで管理していたが、2014年にFacebook傘下になり、近年Facebook色が徐々に強くなって、2020年10月からFacebookアカウントが必須という体制に変わる。これからQuest 2を買う人にとってはあまり関係のない話とは言え、既にOculus製品を持っている人はアカウント統合の手続きが必要になる。
また人によっては、部屋を片付けるという準備が必要になるかもしれない。Questは基本動き回らない「静止モード」での操作も可能だが、より楽しむなら2×2m以上の空間を確保して歩き回れる「歩行モード」で臨んだ方がいい。
歩行モードで遊ぶ場合は、コントローラーで人差し指のトリガーを引いて、部屋の中のものにぶつからずに動ける範囲を描く「ガーディアン」を設定することになる。
Questの利用時、この指定した範囲に近づくとワイヤーフレームの壁が現れて、リアルのものにぶつかりそうになるのを警告してくれるようになる。さらにワイヤーフレームを超えると、ゴーグル四隅のカメラで取得した目の前の映像がモノクロで表示されて、装着したままでも周囲を確認可能だ。
セットアップの際は、IPD(瞳孔間距離)をきちんと合わせておきたい。メガネの間隔を調整するのと同じで、合ったものを選んでおかないとピントがぼやけてしまう。
初代ではゴーグル下部のスライダーを左右に動かして調整していたが、2ではレンズ自体を左右に動かして58、63、68mmの3種類から選ぶように変わっている。実は筆者のIPDは64mmで、63mmに設定して若干より目気味にするとピントが合うような印象だった。この辺の仕組みも単純化したことで、低価格化に貢献していそうだ。
後編では、Oculus Quest 2の使用感やゲームタイトルをプレイしてのレビューをお届けする予定だ。
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