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IntelがXe-LPベースのサーバ向けGPUを発表 モバイル向けクラウドゲームを安価に実現可能

第11世代Coreプロセッサ(Tiger Lake)、Intel Iris Xe MAX Graphicsに続いて、Intelが「Xe-LPアーキテクチャ」をベースとするGPUを発表した。今度は、クラウドゲームプラットフォームの構築を想定したサーバ向けのGPUだ。

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 Intelは11月11日(米国太平洋時間)、サーバ向けの「Intel Server GPU」を発表。同GPUを搭載するH3C製グラフィックスカード「H3C XG310」の出荷も開始した。Android端末向けのクラウドゲームプラットフォームを安価に構築できることが特徴だという。

H3C XG310(正面)
H3C XG310(背面)
Intel Server GPUを搭載するグラフィックスカード「H3C XG310」

ベースは「Xe-LP」

 Intel Server GPUは、IntelのGPUアーキテクチャ「Xe(エックスイー)」のうち、低消費電力の「Xe-LPアーキテクチャ」をベースに開発された。パイプラインは128bit幅で、8GBのLPDDR4メモリがグラフィックスメモリとして内蔵されている。

Intel Server GPU
Intel Server GPUのチップ(イメージ)
Xe-LP
第11世代Coreプロセッサに内蔵されている「Iris Xe Graphics」、デスクトップPC向けグラフィックスカード「Iris Xe MAX Graphics」、そして今回リリースされたServer GPUは、いずれもXe-LPアーキテクチャをベースとする

 同GPUは1基当たり最大で20ユーザー分のAndroidゲームの描画を担うことが可能で、AVC、HEVC、MPEG2、VP9(エンコードとデコード)、AV1(デコード)のハードウェア処理にも対応している。

 同社のXeonスケーラブルプロセッサを搭載するサーバに同GPUを備えるグラフィックスカードを追加し、配信に必要なソフトウェアを組み込めば、低コストかつ高品質なAndroid端末向けクラウドゲーミングサービスを実現できるという。

20ゲーム
Server GPUは最大で20ユーザー分のAndroidゲームの描画を担える(ゲームの内容やサーバの設定に依存)
クラウドゲーミング
Xeonスケーラブルプロセッサと適切なソフトウェア、そしてServer GPUを用意すれば低コストかつ高品質なAndroid端末向けクラウドゲーミングサービスを実現できるという

H3C XG310は最大4枚構成に対応

 H3C XG310はフルハイトPCI Express 3.0 x16カードとして提供される。カードには4基のIntel Server GPUを搭載しており、サーバ1台当たり最大で4枚(GPU16基)まで増強できる。

 Intelによると、中国Tencent Gamesが配信している「伝説対決 -Arena of Valor-」であれば、カード1枚で60ユーザー、2枚で120ユーザーに対して「720p(1280×720ピクセル)/30fps」のストリーミングを提供できたという。

 Intelでは、Tencent Gamesを含むパートナー企業と共にServer GPUの普及に努める方針だ。

デモ
Intelが「伝説対決 -Arena of Valor-」を使って行った検証では、H3C XG310を2枚搭載したサーバで、120ユーザーに対して「720p(1280×720ピクセル)/30fps」のストリーミングを安定して提供できたそうだ(©2016-2019 PROXIMA BETA PTE LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED)

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