球形にリニューアルした第4世代「Echo Dot」のメリットとデメリット:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回は、球形に生まれ変わったAmazonの「第4世代Echo Dot」シリーズを試した。
セットアップ方法は一般的で、時計付きモデルも用意
セットアップ手順はEchoと同じで、スマホでAlexaアプリを開き、デバイスの検出を実行する。本製品が見つかったら、ネットワークの設定と設置場所の選択を続けて行えば完了だ。
その後はデバイス設定画面を開き、必要な項目を設定する。リクエスト音の設定などは行っておいた方がよいだろう。またデバイス名も、製品のモデル名+世代など、後で分かりやすいものに変更しておこう。
なお、ボディーのデザインだけを見ると「Echoの小型版」なのだが、第4世代のEchoは温度センサーやZigbee準拠のスマートホームハブなど、従来のEcho Plusにあった機能が継承されているが、これらの機能は本製品には搭載されていない。単にダウンサイジングしただけのモデルでない点は要注意だ。
デフォルトではリクエスト音がオフになっているので、オンにしておくとよい(左)。イコライザーはベース、ミドル、トレブルの3段階と、Google Home系列(2段階)よりも多い(中央)。ウェイクワードは4種類から選べる(右)
ちなみに、本製品には正面に時計やタイマー表示を行うためのLEDを搭載したEcho Dot with clockも用意されている(税込み価格は6980円)。外観は同一で、ファブリック素材の下からLEDディスプレイが透過表示される仕組みだ。デバイスの設定項目の中に、このLED表示にまつわる項目がある他は、本製品と使い勝手は変わらない。
Echo Dot with clockの設定画面。インジケーターなどを説明する画面が追加されている(左)。標準のEcho Dotにはない「LEDディスプレイ」という設定項目がある(中央)。LEDディスプレイの設定画面。好みに応じて24時間形式に変更しておくとよい(右)
音質やBluetooth接続時の遅延は大幅改善も壁掛けはNGに
さて、本製品には従来モデルと比べて、明確によくなった点と、そうでない点がそれぞれ存在している。
明確によくなったのは音質だ。従来モデルは音が非常にこもっており、音楽再生などには難があった。今回のモデルは、その音質が劇的に改善されている。上位のEchoにはさすがにおよばないが、単品のスピーカーとしての利用に耐えうるレベルだ。
筆者は過去に何度か、TVの外付けスピーカーとしてEcho Dotを使おうと試み、そのたびにBluetooth接続時の遅延の大きさにガッカリさせられていたのだが、本製品はそれらも改善されている。今回「Fire TV Stick」とBluetoothで接続してみたが、外部スピーカーとして十分に使える。
一方、従来モデルではできていたのに、本製品でできなくなった点として、壁掛けでの設置が挙げられる。
これまでの第3世代および第2世代モデルは、そのコンパクトかつフラットなボディーゆえ、サードパーティー製の壁掛けマウントを使うなどして、壁面への取付が容易だった。筆者宅には現在、第3世代と第2世代のモデルがそれぞれ1台ずつあるが、いずれも壁掛けで運用しているほどだ。
ところが今回のモデルは球型ボディーゆえ、壁掛けはまず不可能だ。筆者に限らず、こうした壁掛けのニーズは相当多いはずで、その利点を捨ててまで音質を強化する必要が本当にあったのかは疑問だ。ライバルである「Google Nest Mini」が、モデルチェンジで底面に壁掛け用のフック穴を搭載したのとは対照的だ。
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