球形にリニューアルした第4世代「Echo Dot」のメリットとデメリット:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回は、球形に生まれ変わったAmazonの「第4世代Echo Dot」シリーズを試した。
高さが増したことでおけない場所が増えた?
さらに従来モデルであれば、ディスプレイやTVの脇に設置できたが、今回のモデルほどの体積があるとそれも難しい。ディスプレイの高さを調節するなどして強引に設置したとしても、本製品の頂点部にあるボタンは、かなり操作しづらいはずだ。
ちなみに、同時発売のEchoは三脚に取り付けるためのネジ穴が底面に開いているが、本製品では省略されている。利用頻度の高くないギミックとはいえ、Echoよりも本製品の方が使い道はあると思うのだが、省かれているのはむしろ不思議だ。
モデルチェンジでEchoとの守備範囲の違いが不明瞭に?
これまでは、音質にこだわるのであればEcho、省スペースでの設置性にこだわるのであればEcho Dotという守備範囲だったのが、今回のモデルチェンジでそうした位置付けが分かりづらくなってしまった。従来モデルが公式に壁掛け利用を推奨していたわけではないとはいえ、それらが実質不可能なデザインになってしまったのは残念だ。
音質自体は従来のEchoに近づいており、音楽を楽しむユーザにとっては進化を感じさせるモデルに仕上がっているが、聞き取り性能は特に向上した様子はなく、設置性まで含めたトータルで見ると、後退している節すら感じられる。せめてEchoにあるネジ穴は、本製品にも備えておいてほしかったと感じる。
もっとも、スマートスピーカーの設置方法は人それぞれなだけに、筆者の使い方だけで本製品を評価するのは早計だろう。個性的なボディーデザインとサイズが、どのくらいユーザーに受け入れられるのか、後継モデルはどのように変化していくのか、上位モデルのEchoとともに、今後が興味深い製品と言えそうだ。
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