Ryzen搭載の超小型デスクトップPC「Minisforum UM270」を試す(4/4 ページ)
超小型PCといえばIntel NUCを思い浮かべるが、AMDプラットフォームでも同様のミニPCが続々と登場している。ここで紹介する「Minisforum UM270」もその1台だ。実力はどうなのか、チェックした。
評価機のストレージは、KingstonのM.2 SSDであるSerial ATA 3.0接続の256GBモデルだった。転送速度はシーケンシャルアクセスで毎秒400MB台、ランダムアクセスはQ32T1で毎秒200MB前後、Q1T1は読み出しで毎秒18MB、書き込みで毎秒33MB程度だった。性能面よりも、コストパフォーマンス重視といった性格だろう。
ベンチマークをしていて気になったのは動作音だ。構造上、ノートPC並みの動作音ではあるのだが、気に留めておかなければならないのはファンが1基という点だろう。ノートPCなら幅があるのでファンを2基左右に配置することができるのだが、本製品は1基で全てをまかなわなければならない。冷却への負担は大きいように感じられる。
もう1つは日本語化作業だ。海外製品ということもあり、今回の評価機における通常のWindows 10セットアップでは、いくつかの項目で英語設定が残ったものがあった。Windows 10では設定変更で完全な日本語環境とすることができるものの、PC初心者にはすんなりと使いこなせるPCとは言えないかもしれない。
高解像度ディスプレイと組み合わせて在宅勤務環境を快適化
ここまで見てきた通り、Minisforum UM270はCPU性能では4コア8スレッドと現在でもメインストリーム級の性能がある。ミニPCの中にも、いわゆる激安PCに属するものもあるが、それらとは一線を画したパフォーマンスだ。
とはいえ、ゲームのような用途には不向きだろう。ゲームはCPUとGPU双方に高負荷で、それを長時間続けると動作音が気になりだす。統合型GPUを利用する一般的なノートPCと似た運用が適しているといえるだろう。もちろん、Webブラウジングや文書作成、プレゼンテーション作成、表計算などビジネスアプリケーションを利用する上では何ら問題ない。
このサイズでこの性能なので、20型以上の大画面、フルHDやWQHD、4Kといった高解像度のディスプレイと組み合わせて、机の上に省スペースでありながら快適なワークスペースを構築できる。現行APUベースの製品と比べて価格も抑えられているため、限られた予算で在宅勤務環境を整えたいという人に適している。
なおAmazon.co.jpには、Minisforumの専用ページも用意され、幅広いラインアップが用意されている。用途に応じて最適なモデルを選べるのもうれしいところだ。
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