14型でわずか640g! USB Type-Cのパススルー給電にも対応する「HP E14 G4」を試す:モバイルディスプレイの道(1/3 ページ)
日本HPの14型モバイルディスプレイ「HP E14 G4」は、2基のUSB Type-Cポートを使った電力のパススルー機能を備えたユニークな1台だ。実機を使って細かくチェックした。
「HP E14 G4」は、日本HPの14型モバイルディスプレイだ。接続方法をUSB Type-Cのみに限定し、スタンド込みで約640gという、軽量なボディーを実現したのが大きな特徴となる。
14型という画面サイズは、モバイルディスプレイとしてはあまりポピュラーではないものの、15.6型と13.3型のちょうど中間に位置し、持ち歩きから据え置きまで幅広く対応する万能タイプといっていい。今回はメーカーから実機を借用できたので、レビューをお届けする。なお、直販のHP DirectPlus価格は税込み4万1800円だが、随時開催されているキャンペーンを活用(原稿執筆時は2万8600円)したい。
約640gと軽量でHDMIとスピーカーは非搭載
まずは基本的な項目を見ていこう。パネルはIPS方式を採用しており、画面サイズは14型、解像度は1920×1080ドットとなっている。輝度は400ニト、コントラスト比は800:1、視野角は水平/垂直ともに178度、応答速度は5ms(Gray to Gray)だ。画面は非光沢で、タッチ操作には対応しない。
ボディーはスタンドが一体化した構造で、持ち歩き時は背面に折りたたむ構造になっている。角度調整の自由度も高く、スタンドはボディーと同じ幅があるため、安定性も高い。
本製品の大きな特徴として、USB Type-Cポートを2基搭載し、本体の両側面に1基ずつ配置していることが挙げられる。信号伝送と給電のどちらにも使えるUSB Type-Cポートを2基搭載しているだけでも珍しいのだが、本製品はそれを本体の両側に配置することで、配線の自由度を高めている。
また、左右両側面にあるUSB Type-Cポートを同時に使うことで、本製品とPCをつないだ状態で、反対側にUSB充電器を接続し、本製品を経由してノートPCに給電する、いわゆるパススルー給電も行える。これについては後ほど詳しく見ていく。
やや癖があるのがボディーの厚みだ。上部は約4.5mmと極薄だが、下部は最大15.2mmとかなりの厚みがある。もともとポートを搭載することで厚みがあるところにスタンドが加わるため、余計に厚みが増している格好だ。
その一方で重量は公称値で640g(実測では633g)と軽量だ。13.3型よりも一回り大きい14型で、スタンドも一体化していることを考えると、軽さは突出している。持ち歩き用のポーチと合わせても実測739gに収まるので、出先での利用をメインに考えている人にとっては、大きなメリットになるだろう。
一方で気をつけたいのは、スピーカーを内蔵せず、イヤフォンジャックも搭載しないことだ。つまり音声は全てPC側で聞くという割り切った仕様だ。これらは使い方に左右されるので、全く問題ないという人もいれば、やや致命的だという人もいるだろう。購入前に押さえておきたいポイントの1つだ。
HDMI接続をサポートしないこともあり、付属のケーブルはUSB Type-Cケーブル1本のみという割り切った構成になる。ケーブル以外の付属品は、持ち歩き時に本体を保護するポーチ類だけという、シンプルイズベストのパッケージだ。
続いて、OSDやインタフェースを見ていこう。
関連記事
- わずか590g! USB Type-C接続限定で驚きの軽さを実現したASUSの14型モバイルディスプレイを試す
さまざまなモバイルディスプレイを投入しているASUS JAPANから、同社初となる14型モデルが登場した。軽量ボディーとユニークな特徴を備えた本製品を試した。 - 5年保証で実売2万円台! マウスの15.6型モバイルディスプレイ「ProLite X1670HC」を試す
マウスコンピューターのモバイルディスプレイ「ProLite X1670HC」は、15.6型のスタンダードなモデルだ。別途ユーザー登録を行うと、保証期間が5年間に延びるのも魅力の1つである。 - 内蔵USBハブ機能で高い拡張性を備えた13.3型モバイルディスプレイ「GDP133FQ-E」を試す
バリエーションが増えてきたモバイルディスプレイだが、コンパクトな13.3型モデルはまだ数が少ない。貴重な選択肢となる恵安の「GDP133FQ-E」を試した。 - じか付けスタンドで縦置きも可能な15.6型モバイルディスプレイ「VG1655」を試す
さまざまな液晶ディスプレイを取りそろえているビューソニックジャパン(ViewSonic)から、15.6型のモバイルディスプレイが登場した。本体背面にスタンドを備えた「VG1655」を試してみた。 - 三脚に取り付けられてスタンド兼用スリーブも便利! ASUSの15.6型モバイルディスプレイを試す
モバイルディスプレイのバリエーションモデルを相次いで投入しているASUS JAPANから、15.6型で最もスタンダードといえる仕様の「ZenScreen MB16AH」が登場した。こだわりのポイントをチェックしていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.