4Kカメラ「Webex Desk Camera」で新世界を体験 PC内蔵Webカメラに不満を抱える人の救世主となるか(2/4 ページ)
最近では、ビジネス用途のビデオ会議でも高解像度のカメラニーズが増えている。シスコシステムズの4K Webカメラ「Webex Desk Camera」を例に、一般的なノートPC内蔵のWebカメラと比較してみた。
PC内蔵カメラとは桁違い――Webex Desk Cameraのスペック
Webex Cameraは4Kでの撮影を実現したマイク付きWebカメラだ。UVC(USB Video Class)対応なのでPCにUSB接続するだけで利用可能だが、後述する専用のユーティリティーを入れると細かい調整が行えるようになる。
カメラ部のサイズは約90.64(幅)×41(奥行き)×19.5(厚さ)mm、重量はクリップ(台座)を含めて実測で約155gというコンパクトさだ。2カ所のヒンジを持つクリップによって外付けディスプレイ、ノートPCなど形状を問わずに安定した取り付けができる。三脚穴もついているので、三脚を使って固定することも可能だ。
なお、4Kでの撮影にはUSB 3.0以上でのUSB接続が必要で、推奨のPC環境はCPUがCore i5/2.4GHz以上またはCore i7/1.9GHz以上、メモリは8GB以上となっている。保証期間は1年だ。
PC内蔵カメラとWebex Cameraのスペックの違いは大きいが、肝心なのはそのスペックの違いが実際の利用シーンにどれほどの影響があるかということだ。いくらスペックが高くても、使っていて違いが分からなければ意味がない。ここではビデオ会議での品質と満足度に影響するポイントごとに違いを見ていこう。
解像度
ノートPC内蔵カメラ現在の主流は1280×720ピクセル程度だ。わずか92万画素しかない(中にはそれ以下のものも多い)。これはスマートフォン内蔵カメラよりも圧倒的にスペックが低く、なんと9年前のiPhone 5と同等(前面カメラ)というレベルだ。もっとも、実際にリモート会議を行う際にはこの解像度そのもので送られるとは限らないため、解像度が高くても意味がないと思うかもしれない。
だが、解像度が低いカメラの映像はオリジナルソースの時点で既に情報量が少なく、表示しても元の解像度以上に美しくなることはない。カメラからPCへの転送時、PCから通信相手への送信時、通信相手側での画面表示時などで情報を間引くことになったとしても、元の情報量が豊富であれば高解像映像を縮小したように映像のシャープさ、美しさが維持される。
PCのディスプレイがフルHD(1920×1080ピクセル)〜4K(3840×2160ピクセルう)が当たり前という現状では、92万画素のカメラでは力不足だ。Webex Cameraは約1300万画素のイメージセンサを採用しており、DCI 4K、4096×2160までをサポートする。解像度の違いは一目瞭然である。
フォーカス
PC内蔵のカメラはユーザーの顔あたりでの固定焦点となっていて、そもそもピントがきちんと合うことはほぼない。顔を写す分にはなんとなく雰囲気は伝わるものの、細部はぼやけてしまっていてそれ以上のディテールが伝わらない。
また、ミーティングの最中に手元にある資料をカメラの前に掲げても、それを読み取ることは難しい。近づければピントが合わないし、離せば細部はつぶれてしまう。
Webex Cameraは顔検出拡張オートフォーカス、マルチポイントオートフォーカスを備えており、近くでも離れていても鮮明な映像を写すことができる。フォーカスはマニュアルで設定することも可能だ。
次に設置場所やカメラの画角などを見ていく。
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