4Kカメラ「Webex Desk Camera」で新世界を体験 PC内蔵Webカメラに不満を抱える人の救世主となるか(3/4 ページ)
最近では、ビジネス用途のビデオ会議でも高解像度のカメラニーズが増えている。シスコシステムズの4K Webカメラ「Webex Desk Camera」を例に、一般的なノートPC内蔵のWebカメラと比較してみた。
カメラの設置場所/向き
PC内蔵カメラの位置は画面上部もしくは画面下部に固定されており、撮影時に不自然なアングルになりがちだ。カメラの位置を適切にしようとすると画面が見えづらくなったり、外付けディスプレイを使用しているときは視界が干渉したりすることもある。画角にも関係するが、PCに向かって正対している方向しか写せないため、PCごと被写体に向ける必要がある。被写体を動かせない場合はPC自体を動かさねばならず、その間PCを使っての作業はできなくなってしまう。
Webex CameraであればノートPCのディスプレイ角度とは独立して仰角を設定することが可能だ。さらに外付けディスプレイや三脚を使って、より高い位置から写せば自然と顎を引いた状態になるため、小顔の印象になる。手元を写したり、別アングルから会議室を写したりすることも容易だ。
画角
PC内蔵のカメラは60度程度の水平視野角のものが多い。これはPCの正面にいる人の顔を写すためには十分だが、それ以上広い範囲を写すことは難しい。例えば、複数の人で1台のPCを使ってリモート会議を行う際は、1人以外はほとんど声だけの参加となってしまう。
それに対して、Webex Cameraは81度の水平視野角を実現しており、同じポジションでもより広い範囲を撮影することができる。専用のユーティリティーを使えば、画角は65/70/75/81度から、解像度は256×144ピクセル〜4096×2160ピクセルまで10段階で選べる他、カメラのファームウェア更新も行える。
映像の明るさ
PC内蔵カメラの映像は全体的に暗くなってしまいがちだ。そうなると影が強調されてしまうので、ほうれい線や顔のシワが実物以上に目立ってしまう。そのため、印象の良い映像を手に入れるにはライティングが重要な鍵となる。光源の方向を意識して日中でもカーテンを閉めた上でLEDリングライトを使っている人もいて、確かに効果は大きいのだが、セッティングに手間がかかったり、場所を取ってしまうというデメリットもある。
一方、Webex Cameraは暗い部屋でも鮮明かつ明るく撮影できる。ノートPC内蔵カメラの場合は輝度を単純に上げてもノイズが乗ってしまったり、元々明るい部分が白抜けしてしまったりしてしまいがちだが、iHDRに対応した照度性能を備えたWebex Cameraだと明るく、かつ、シャープな画像になる。ライティングにそこまでこだわらなくても1ランク上の映像が得られるので、面倒なセッティングも必要ない。
Webex Cameraの輝度は初期値で160/255になっているため、内蔵カメラも160に変更してみた。コントラストや輝度を調整すればもう少し詰められるかもしれないが、Webex Cameraは初期状態でもシャープな映像で落ち着いた印象を受ける
プライバシー対策
1つのアプリケーションで画面を占有することの多いスマートフォンだと、インカメラをオンにしていると画面にもその画像が表示される。そのため「うっかりカメラを切り忘れる」ということは起こりにくい。だが、PCの場合は他のアプリケーションウィンドウに隠れていて気づかないということも起きやすい。カメラの横にインジケーターがあるモデルも多いが、他のインジケーターと混同してしまうこともある。
他にも、日常的にレンズを隠さないと落ち着かない人もいるだろうし、カメラに直接マスキングテープを貼っている人もいる。ただ、日常的にカメラを使うユーザーの場合はそれも使い勝手が悪いだろう。Webex Cameraはレンズ自体を覆う物理的なスライドシャッターがスイッチとなっており、確実に撮影をオフにしておける。スライドシャッターは、カメラを持ち運ぶ際のレンズ保護にも有用だ。
最後に、ノイズキャンセリングやWindows Helloなどの対応機能を見ていく。
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