通信インフラでの利用を想定 Intelが新型「Xeon Dプロセッサ」を投入:最大100GbE内蔵
エッジコンピューティングを含む通信インフラ機器での利用を想定した「Xeon Dプロセッサ」がモデルチェンジした。CPU部分はIce Lakeアーキテクチャベースとなり、CPU直結のPCI Express 4.0バスも用意される。
Intelは2月24日(米国太平洋時間)、産業向けの新型SoC(System-On-a-Chip)「Xeon D-1700プロセッサ」「Xeon D-2700プロセッサ」を発表した。SDN(ソフトウェア定義の通信ネットワーク)のハードウェアでの活用やエッジサーバでの利用を想定した製品で、搭載製品は順次登場する予定だ。
Xeon D-1700/2700プロセッサの概要
Xeon D-1700/2700プロセッサのCPU部分は、先行して発売された第3世代XeonスケーラブルプロセッサやXeon W-3300プロセッサと同様に10nmプロセスの「Ice Lakeアーキテクチャ」に基づいて設計されている。Intelによると、従来のXeon D-1600/2100プロセッサにおける同等クラス製品から以下の通りの高速化を図っているという。
- ビジュアルの推論処理速度(最大2.4倍)
- ネットワーク上の複雑なワークロード(※1)の処理速度(最大1.7倍)
- SD-WAN、SASE、IPsecのエッジ処理における処理速度(最大1.5倍)
- アプリケーション配信コントローラーやTLSを使ったセキュリティ機器の処理速度(最大1.8倍)
- 通信機器の処理速度(最大1.56倍)
(※1)5Gにおけるエッジ側でのUPF(ユーザーから送受信されるデータを処理する機能)を想定
Xeon D-1700プロセッサは「スタンダードパッケージ」という位置付けで、約45mm四方のFCBGAパッケージで提供される。コア数はモデルによって2〜10基となる。TDP(熱設計電力)はモデルによって25〜85Wと幅がある
Xeon D-2700プロセッサは「アドバンストパッケージ」という位置付けで、約52.5×45mmのFCBGAパッケージで提供される。コア数はモデルによって4〜20基となる。TDPはモデルによって64〜125Wと幅がある
メインメモリはDDR4規格に対応し、最大チャネル数はXeon D-1700プロセッサでは2または3(モデルによる)、Xeon D-2700プロセッサでは4となる。CPU直結のPCI Express 4.0バスも備えており、Xeon D-1700プロセッサでは16レーン×1、Xeon D-2700プロセッサでは16レーン×2(合計32レーン)を利用できる。PCI Express 3.0バスはFlexible HSIO(High-Speed I/O)経由で最大24レーンを確保可能だ。
両プロセッサは8ポート分のEhternet(有線LAN)インタフェースも統合しており、最大50Gbpsまたは100Gbpsのスループット(実効通信速度)で通信できるようになっている(最大スループットはモデルによる)。
その他の入出力ポートは主に以下のものを備えている(★印が付いているものはFlexible HSIO経由で提供)。
- Serial ATA 3.0ポート(最大24ポート)★
- USB 3.0ポート(最大4ポート)★
- eMMC 5.1バス
- USB 2.0ポート×2
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