壁掛け対応スマートディスプレイ「Echo Show 15」を試して分かった際立つ個性:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/5 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。セットアップ編に続き、使い込んで気がついたことを整理した。
スピードが速すぎるフォトフレーム機能
次に、新しく追加されたフォトフレーム機能について見ていこう。本製品は見た目が額縁のような形をしており、ここにAmazonフォトに登録されている写真に加え、Amazonが用意しているアート作品を表示することで、さながら額縁を飾っているように使うことができる。
この機能のためにわざわざ本製品を買う人がいるとは思えないが、本製品で最も長時間表示されているのは、この画面になるという人は少なくないだろう。筆者自身、活用しきれていないタブレットを壁に掛けて画像をスライドショー表示できないか、過去に試したことがあり、この機能に関してニーズはあると感じる。
通常はこのフォトフレームをオンにしておき、必要な場合に声をかけるという使い方にすれば、インテリア的に室内になじむ上、目障りなホームコンテンツのエフェクトからも逃れられる。このフォトフレーム機能自体も画面は定期的に書き換わるが、部分的にではなく全体が差し替わるためか、意外と目障りに感じないのが面白い。
やや気になるのは、スライドショーの切り替え時間が最長でも24秒と、非常に短いことだ。過去の写真を表示するのならまだしも、アート作品を表示するのであれば、数時間に1回、場合によっては1日に1回切り替えるという選択肢があってもよさそうだが、本製品はどんなに長くても24秒、最短だと6秒で次のアート作品に切り替わってしまい、ゆっくり鑑賞する時間が全くない。
画面をタップすると表示される再生メニューの中には一時停止機能があるため、それを使えば長時間止めておけるかと思ったのだが、一時停止のまましばらく経つとフォトフレーム機能自体が解除され、ホーム画面に戻ってしまう。
また表示されるアート作品は、画面をタップしても再生にまつわるメニューが表示されるだけで、作品に興味を持ってもタイトルや作者名などの詳細を知ることができない。おそらくそうした属性を持ち合わせていないのだろうが、せっかくこれだけ大きな画面でアートを鑑賞できるのだから、スマホのAlexaアプリからはそういった情報を表示できるなどのプラスαはほしかったと感じる。
また、フォトフレーム機能を表示したまま音楽再生を行おうとすると、否応なく音楽の再生画面に切り替わってしまうのもネックだ。アート作品を表示したまま、クラシック音楽を鑑賞するニーズはありそうに思うが、現状ではそういった合わせ技に対応していない。前述のタイトルや作者名の表示などと合わせて、もう少し本製品ならではの作り込みがほしいと感じる。
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