PCの快適さは増す? スリムデスクトップPCをグラボでパワーアップしてみた(実戦編):大型連休の自由研究(1/5 ページ)
約5年半前に発売されたスリムデスクトップPCをグラフィックスカードでパワーアップする――その計画を実行に移す時が来た。今回はAMD製GPUを搭載するグラフィックスカードを2枚用意し、実際に組み込んでテストしてみる。
最新のPCが欲しいけれど、いろいろあって買い換えられない――そんな人も少なくないだろう。そこで前回、グラフィックスカードを使って2016年12月に発売されたスリムデスクトップPC「Mate タイプMB(PC-MK37VBZGT)」をパワーアップする方法を検討した。
「ロープロファイルPCI Expressスロット対応」「GPU補助電源なしでも動く」「消費電力が低い」「ある程度新しい」という4つの条件を満たすグラフィックスカード(GPU)として、今回は玄人志向(CFD販売)の「RD-RX6400-E4GB/LP(Radeon RX 6400)」とAMD純正の「Radeon PRO W6400」を用いることとした。この記事では、Mate タイプMBへの組み込みと、簡単なベンチマークテストの模様をお伝えする。
約5年半前にリリースされたスリムデスクトップPCに、エントリークラスの最新のGPUを搭載すると、どのような結果になるのだろうか……?
デスクトップPCとグラフィックスカードのスペック(おさらい)
今回のパワーアップの対象となるMate タイプMB(PC-MK37VBZGT)の主なスペックは以下の通り。「メインメモリを増やした方がいいのでは?」と思う人もいるだろうが、今回はあえて“そのまま”のスペックでパワーアップを試みる。
- CPU:Core i3-6100(3.7GHz、2コア4スレッド)
- GPU:Intel HD Graphics 530(CPUに内蔵)
- メインメモリ:DDR4 8GB×1(シングルチャネル稼働)
- ストレージ:1TB SSD(Serial ATA 3.0接続)
- PCI Express 3.0スロット:x1スロット×1、x16スロット×2(うち1基はx4接続)
- 消費電力:約19〜174W(最大出力:210W)
- OS:Windows 10 Pro(64bit版)
今回用いるGPUの公称スペックは以下の通りだ。
- RD-RX6400-E4GB/LP(Radeon RX 6400)
- CU/レイアクセラレーター:12基
- ブースト(最大)クロック:2321MHz
- グラフィックスメモリ:4GB(GDDR6)
- Infinity Cache:16MB
- メモリバス幅:64bit
- メモリ速度:16Gbps
- 接続バス:PCI Express 3.0/4.0 x4(端子はx16相当)
- 映像出力:HDMI、DisplayPort
- Radeon PRO W6400
- CU/レイアクセラレーター:12基
- ブースト(最大)クロック:2331MHz
- グラフィックスメモリ:4GB(GDDR6)
- Infinity Cache:16MB
- メモリバス幅:64bit
- メモリ速度:16Gbps
- 接続バス:PCI Express 3.0/4.0 x4(端子はx16相当)
- 映像出力:DisplayPort×2
これら2枚のグラフィックスカードは、約5年半前に発売されたスリムデスクトップPCをどのくらいパワーアップさせてくれるのだろうか……?
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