ゲーミングノートPC「ASUS TUF Gaming F17(2022)」を試す ハードゲーマーなら“丈夫さ”も大切!(4/4 ページ)
ASUSの「TUF(タフ)」ブランドは、かつて丈夫さを重視したビジネス向けのブランドだった。現在は「TUF Gaming」として同社のゲーミングブランドの一翼を担っているが、その質実剛健さは現在も受け継がれている。17.3型ゲーミングノートPC「TUF Gaming F17 (2022)」を通して、その姿をチェックしていこう。
冷却機構はかなりしっかりとしている
ゲーミングノートPCということで、TUF Gaming F17(2022)には5本のヒートシンクと2基のファンを組み込んだ強力なクーラーユニットを備えている。ファンは84ブレードと羽数を多くして、風切り音を“和らげる”工夫が施されている。
加えて、ROGシリーズでも導入されているシステム設定ユーティリティー「Armoury Crate」をプリインストールし、CPUやGPU、システムメモリの駆動電圧や動作クロック、ファン回転数の制御も可能にしている。ユーザーが望むなら、ファンの回転数を落として静かな状況で動かすことも可能だ。ちなみに、Armoury Crateのプリセットにも動作クロックを下げてファン回転数を落としても安定動作させる「サイレント」モードが用意されている。
サイレントモードがあるとはいえ、静かに使いたいなら静かに使える省電力ノートPCを使えばいい。ゲーミングノートPCを使うなら“ガシガシガンガンパワフル”に使わないと意味がない。TUF Gaming F15だってビジネス用アプリを行儀よく使うことより重たいゲームアプリを“ガオン!”と使うことを重視しているはず、とキーボードの「ASDW」キーを見たときに確信した(個人の感想です)。
ということで、Armoury Crateのプリセットを「Turbo」モードにした“最もやかましい”状況で、3DMark(Night Raid)を実行し、CPU TESTの1分経過時において、Fキー、Jキー、パームレスト左側、パームレスト左側、底面のそれぞれを非接触タイプ温度計で測定した表面温度と、騒音計で測定した音圧の値は次のようになった。
- 表面温度(Fキー):35.5度
- 表面温度(Jキー):40.5度
- 表面温度(パームレスト左側):25.9度
- 表面温度(パームレスト右側):25.8度
- 表面温度(底面):39.6度
- 発生音:54.5dBA(暗騒音37.5dBA)
ファンが発する風切り音は50dBAをはるかに超えて、実際に聞いていても「おっとこれはさすがにちょっと」と思うほどに“ごうごう”とうなっていた。ただ、そのおかげかもしれないが、表面温度は常識的な範囲に収まっている。
「J」キーが40度台となった他は、総じて体温より低い。Jキーなどキーボードの“右手圏”もほんのりと温かいと感じる程度ですんでいる。よく冷えているといえるだろう。
ミリタリー風ゲーミングノートPCは“アリ”
「TOUGHBOOK」「G'zOne」「TORQUE」など、“硬いモノ”好きの筆者は、TUFもその仲間という認識で長年関心を寄せてきた。その意味で考えると、丈夫さを「ミリタリー風味のアイコン」と利用しているTUF Gamingは、それまでのTUFとは別モノといえる。
しかし、それはそれとして、TUF Gaming F17(2022)は、キーボードのギミックやArmoury Crateなど、ゲーミングノートPCとして“適切に”成り立っている。
さらに付け加えるならば、画面の動きが激しいゲームではデバイスの扱いも連動して“物理的に全力”で扱う傾向にある。そんなユーザーにとって、丈夫さを訴求するTUF Gaming F17(2022)は魅力的な選択肢と映るかもしれない。
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