話題の「Intel Arc GPU」を搭載したプレミアムノート「HP Spectre x360 16」を試す(1/5 ページ)
日本HPから、プレミアムノートPCの「HP Spectre x360 16-f1000」シリーズが発表された。そのできばえはどうなのか、最上位のパフォーマンスプラスモデル(16−f1010TX)を試した。
日本HPの「Spectre」シリーズは、同社のノートPCの中で最上位に位置付けられるプレミアムPCブランドだ。先進的なテクノロジーを採用したぜいたくなスペック、所有欲を満たすラグジュアリーなデザインを特徴とする。
同シリーズに新たに加わった「HP Spectre x360 16-f」シリーズは、そのブランドコンセプトを体現するような16型2in1ノートPCだ。
今回、HP Spectre x360 16-fとしては、スペックが異なる2モデルが発表されている。その中からCPUにCore i7-1260P、GPUとしてIntel Arc A370M Graphicsを搭載する「パフォーマンスプラスモデル」(16−f1010TX)の評価機を入手した。早速チェックしていこう。
「HP Spectre x360 16-f」は、16型有機ELディスプレイを備えたプレミアムなノートPCだ。第12世代Coreプロセッサと、Intel Arc A370M Graphicsを搭載しており、パフォーマンス面も注目である
ブランドコンセプトを体現するラグジュアリーなデザイン
Spectreシリーズは、エグゼクティブをターゲットとして意識したプレミアムPCブランドだ。コンセプトとして「ラグジュアリー」「所有欲を満たす1台」を掲げる。
本機のビジュアルは、まさにそのコンセプトを体現するものだ。丸みを帯びた独特のフォルム、「アッシュブラック」と呼ばれるシックなブラックをベースに、エッジなどにキラキラと輝く「ペールブラス」のアクセントを入れたデザインは抜群の高級感がある。ベトつかずサラッとしていながら微妙にしっとりとした感触があり、手の脂なども付着しにくい上質な仕上げとなっている。
ボディーの公称サイズは約358(幅)×246(奥行き)×18.9(厚さ)mmで、重量は約1.96kg、実測では1.975kgあった。
ACダプターは135W仕様で、端子は独自形状だ。実測のサイズは約67(幅)×138(奥行き)×24(厚さ)mm、実測重量は電源ケーブル込みで約445gある。ウォールマウントプラグを利用すると約379gまで軽量化できる
マルチなスタイルで使える2in1PC
本機は360度ヒンジを搭載しており、ノートPCスタイルの他、タブレットスタイルやその中間のスタイルへと変形して使うことが可能だ。
タッチ操作や、付属のHP MPP アクティブペンでの操作に対応する。ノートアプリとして「Concept」をプリインストールしており、手書きでメモをとったり、図解したり、イラストを描いたりと活用できる。
ペンでの文字入力やイラストなどを描画したい場合は、タブレットスタイルが便利だ。また、エンターテインメントコンテンツの鑑賞や、プレゼンテーションなど複数人で画面の情報を共有したい場合には、テントスタイルが重宝する。キーボードが画面の前にないだけで没入感がかなり違ってくる。
ぜいたくな基本スペックを標準装備
CPUは、Intel最新の第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)を採用している。この世代では性能優先のPコアと電力効率優先のEコア、2種類のコアを最適に使い分けるハイブリッド構造を導入しており、電力効率(バッテリー駆動時間)を維持しながら、性能を大幅に底上げしている。
本製品が搭載するのは、PBPが28WのCore i7-1260Pだ。Pコアが4コア、Eコアが8コアと合計12コア16スレッド、最大4.7GHzというスペックは、第12世代Coreプロセッサとしては地味に見えるが、それでも前世代からの構造的な優位は大きく、冷却性能次第では28Wのイメージを覆すパフォーマンスを誇る。
メモリはDDR4-3200を32GB(16GB×2)、ストレージはPCI Express SSDを2TB搭載する。ブランドコンセプト通りのぜいたくな内容で、ゲームやクリエイティブなどさまざまな用途に余裕をもって対応できる。なお、評価機のSSDは、PCI Express 4.0 x4対応の超高速モデル(Western Digital PC SN810)を搭載していた。
続いて、気になるグラフィックス機能を見ていこう。
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