7型で約619g! Ryzen 7 5800U搭載ポータブルPC「ONEXPLAYER mini」を試す(2/3 ページ)
中国のONE-NETBOOK Technologyが開発した7型ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」に、Ryzen 7 5800Uを搭載したRyzen版が加わった。Intel版との比較を含め、実機をチェックした。
ベンチマークテストではCore i7版と一進一退
ここからは、ベンチマークテストを通じてRyzen版の実力を確認する。比較用にCore i7版(Core i7-1195G7、4コア8スレッド)の結果も合わせて掲載しているので、参考にしてほしい。
まずはグラフィックス関連の「3DMark」からだ。結果は以下の通りで、内蔵GPUの性能はIntelのIris Xe Graphicsに届かないが、TDPをRyzen版と同じ15Wに落とすと、スコアが逆転する場合が多いのが分かる。
続いては「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下、FFXIVベンチ)と、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FFXVベンチ)で計測した。
こちらはCore i7版のTDP 28W設定ではIris Xe Graphicsの値に届かないが、その他の設定ではCore i7版よりもRyzen版の方がよい結果となっており、Ryzen 7 5800Uの実力を示した形だ。
ただしFFXVベンチは動作したものの、1920×1200ピクセルでは「重い」「動作困難」で、FFXIVベンチでも最高品質で「設定変更を推奨」となった。
そこでCore i7版と同様に1280×720ピクセルに落としたのが以下の結果だ。FFXVベンチも軽量品質であれば「普通」、FFXIVベンチも最高品質で「普通」になった。前回のCore i7版でも言えることだが、やはり外部GPUを搭載しないPCで高解像度のゲーム動作は難しい。しかしRyzen版でも解像度を落とせばハイクオリティーなゲームでも十分に遊べるので、処理が重いゲームをプレイする場合は720p程度に画面解像度を落とした方がよいだろう。
続いては、ゲームのフレームレート測定だ。利用したのは「レインボーシックス シージ」で、グラフィックス設定を「最高」〜「低」まで段階を踏んで測定した。フレームレートはfps、レンダリングパフォーマンスはミリ秒での単位となる。
結果を見ると、「最高」〜「高」までの間はGPU負荷がほぼ100%となっており、55fps以上のフレームレートが望めない状態だった。しかしグラフィックス設定を下げるに従って負荷が減り、フレームレートが上がっていった。つまり、滑らかな画面でレインボーシックス シージをプレイしたい場合は、Ryzen版では「中」以下の設定にしなければならないことが分かる。
ビジネス系のベンチマークテストでも実力を発揮
ゲーム以外のパフォーマンスを測るべく、「CINEBENCH R23」と「PCMark 10」を使ってバッテリーの持ち時間を含めたテストを行った。
CINEBENCH R23では、Core i7版の場合は「CPU(MultiCore)」のスコアが4565ptsであったのに対し、Ryzen版は8062ptsと大幅にアップする。これはCore i7-1195G7が4コア8スレッドであるのに対してRyzen 7 5800Uが8コア16スレッドなので当然の結果だ。
一方、1コア当たりの性能を示す「CPU(Single Core)」はCore i7版では1531pts、Ryzen版が1421ptsと、シングルコア性能はCore i7版に軍配が上がる。
続いてPCMark 10に移ろう。PCMark 10の結果をCore i7版と比較したのが下の画像だ。TDP 28W設定の場合よりもRyzen版の方がかなりよいスコアとなっているのが分かる。差が大きく開いたのは、オフィス関連の「Productivity」と、画像やビデオ編集の「Degital Content Creation」で、Ryzenのマルチコア性能の高さがうかがえる。
別売のドッキングステーション(9790円)を利用して、仕事に使う際もRyzen版を選ぶのはよい選択となるはずだ。
最後に、バッテリーの駆動時間を見ていこう。
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