7型で約619g! Ryzen 7 5800U搭載ポータブルPC「ONEXPLAYER mini」を試す(1/3 ページ)
中国のONE-NETBOOK Technologyが開発した7型ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」に、Ryzen 7 5800Uを搭載したRyzen版が加わった。Intel版との比較を含め、実機をチェックした。
テックワンから発売されている、中国のONE-NETBOOK Technologyが開発した小型WindowsゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」。こちらのCore i7-1195G7搭載モデル(以下、Core i7版)については以前のレビュー記事で取り上げた。両手で持てる7型のコンパクトなボディーながら、AAAタイトルが遊べるゲーミングPCとして、とても魅力的な製品に仕上がっていた。
そこに加わったのが、Zen 3アーキテクチャを採用したRyzen 7 5800U搭載モデルの「ONEXPLAYER mini Ryzen版」(以下、Ryzen版)だ。さらに、8月にはボディーカラーを白にした「ONEXPLAYER mini Ryzen版 ホワイト」が登場した。
外観はCore i7版と共通でアナログスティックや十字キーを用意
Ryzen版とCore i7版の外観は共通だ。本体両脇に備えられたゲームコントローラーに加えて、上下のボタン配置やインタフェースは変わらず、ボディーサイズは約262(幅)×107(奥行き)×23〜35(厚さ)mmとなる。ただし、本体重量はCore i7版の約589gより少し重くて約619gある。これはバッテリーのサイズがCore i7版が1万455mAhなのに対して、Ryzen版は1万2600mAhに増えているためと思われる。
Ryzen版にはタッチ操作に対応した液晶ディスプレイ(アスペクト比16:10)に2タイプあり、当初はHD版(1280×800ピクセル)とFHD版(1920×1200ピクセル)が用意されていたが、現時点では後者のみの展開となる。
テックワンの直販サイトでの直販価格は、ブラックのFHD版(512GB SSD)が17万610円、ホワイトのFHD版(1TB SSD)が18万2710円(税込み、以下同様)だが、記事掲載のタイミングでは「半期決算セール」で30%オフとなっており、それぞれ11万9427円、12万7897円となっていた。
評価機の7型液晶ディスプレイはIPS方式で、画面解像度が1920×1200ピクセルだ。左側にアナログスティックと十字キー、デスクトップ表示可能なHOMEボタンを備え、右側にアナログスティックとX/Y/A/Bボタン、スタートボタン、キーボード呼び出しボタン、ファンの回転速度を変えるナイトモードボタンなどが並ぶ
天面部に、電源ボタンや音量調整ボタン、USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode/USB Power Delivery対応)、USB 3.0 Type-Aポート、3.5mmイヤフォンジャックが用意されている。また、L1/R1相当のボタンと、L2/R2相当のトリガーボタン、排気口もある
Ryzen版のCPUは、TDP 15WのRyzen 7 5800Uだ。グラフィックス機能はCPU内蔵のRadeon Graphicsを使用する。Zen 3アーキテクチャを採用しており、8コア16スレッドで、基本クロックが1.9GHz、最大ブーストクロックが4.4GHzのモバイル向けモデルとなる。L2キャッシュは合計4MB、L3キャッシュは16MBで、小型ボディーに収められているが、手で持つことになるコントローラー部は熱に関して問題は全く感じなかった。
メモリは16GB(LPDDR4X-4266)で、評価機のストレージは1TBのM.2 NVMe SSD(PCI Express 3.0 x4対応)が搭載されていた。CrystalDiskMarkの結果は、シーケンシャルリードが毎秒2400MBと高速なので、ゲームプレイなどには十分対応できる。
本体に付属するACアダプターと、USB Type-C →Type-Cケーブル。ケーブル長は実測で約1.2mある他、ACアダプターは窒化ガリウム(GaN)の急速充電器のため65W出力ながら小型で、重量も約116gと軽い
早速、ベンチマークテストで本気のパフォーマンスを見ていこう。
関連記事
- 約398gでRyzen搭載のWindowsゲーミングPC「AYANEO AIR」の予約販売を開始 9月16日から順次発売
ハイビームが取り扱いを予告していた携帯型ゲーミングPC「AYANEO AIR」の予約販売が8月5日から始まった。8月18日までに予約すると「先々行予約」特典として15%引き(オプション品は10%引き)で購入できる特典が用意されている。製品は9月16日から順次出荷(発売)される予定だ。 - 小型で軽量なポータブルPC「ONEXPLAYER mini」がどこまでイケてるのか確かめた
液晶ディスプレイを従来の8.4型から7型に小型化したポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」が登場した。miniながら内部スペックを強化し、新型ボディーを採用した実機をレビューする。 - テックワン、携帯ゲーミングPC「ONEXPLAYER AMD版」の上位モデルを取り扱い開始 Ryzen 7 5800Uを搭載
テックワンは、One-Netbook製の8.4型ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER AMD版」上位モデルを取り扱いを発表した。 - Windows搭載ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER」を試す
8.4型で2560×1600ピクセルという高精細な画面を搭載したONE-NETBOOKの超小型PC「ONEXPLAYER」。ゲーミングPCをうたう本製品の実力はいかほどのものか、実機を使って試してみた。 - 約650gでRyzen搭載の超小型Windows PC「AYA NEO 2021」で錆びついたゲーム魂をよみがえらせる
これまで、超小型ゲーミングPCといえばIntelの一人舞台状態だったが、ついにAMDのRyzenプロセッサを搭載したモデルが一般市場でも手に入るようになった。約650gという軽量ボディーの「AYA NEO 2021」をチェックした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.