Windows搭載ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER」を試す:ちっちゃい物好きの夢が続く?(1/4 ページ)
8.4型で2560×1600ピクセルという高精細な画面を搭載したONE-NETBOOKの超小型PC「ONEXPLAYER」。ゲーミングPCをうたう本製品の実力はいかほどのものか、実機を使って試してみた。
一般的にゲーミングPCというと、ギラギラと光る大型のノートPCやデスクトップPCを思い浮かべる人が多いだろう。一方で、最近は気軽に持ち運べる超小型PCの性能アップが著しい。GPDの「WIN Max 2021」や「GPD WIN 3」、AYA NEOジャパンの「AYA NEO」など、Windowsを搭載したポータブルゲーミングPCといえるモデルが相次いで登場している。
相次ぐ“ポータブルゲーミングPC”の登場
そのような中で、中国のONE-NETBOOK Technologyが8.4型の液晶ディスプレイを搭載した「ONEXPLAYER」を、テックワンを通じてここ日本にも投入する。
日本正規代理店のテックワンが扱う、ONE-NETBOOK TechnologyのポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER」。8.4型と、このクラスでは大型の液晶ディスプレイを搭載しているのがポイントだ
Nintendo Switchのように、液晶ディスプレイの左右にスティック付きコントローラーを配置したボディーは、2020年8月に発売された同社の「OneGX1」や、2021年に投入された「OneGX1 Pro」をさらに一歩突き進めた形状で、非常にインパクトがある。OneGx1では着脱式だったコントローラーだが、ONEXPLAYERはボディーじか付けで、Nintendo Switch Liteをほうふつとさせる。
搭載CPUもOneGX1のCore i5-10210Y(4コア8スレッド、1.0GHz〜4.0GHz)で、GPUはIntel UHD Graphics 615から、OneGX1 Proで第11世代のCore i7-1160G7(4コア8スレッド、2.1GHz〜4.4GHz)に引き上げられた。
GPUも、Intelが“ゲーミングPC向けにも使える”とうたうIris Xe Graphicsとなり、美しいグラフィックスのゲームタイトルも遊べるようになって、「ファイナルファンタジーXIV」のベンチマークスコアもかなりよくなった。
そして3本目の矢として放たれONEXPLAYERは、最上位モデルのCPUがCore i7-1185G7に強化された。最大動作周波数は4.8GHzにアップして性能が向上ている。もちろんグラフィックスはIris Xe Graphicsだ。
ONEXPLAYERシリーズの主なスペックと価格
製品名称 | CPU | メモリ | SSD | 直販価格(税込み) |
---|---|---|---|---|
ONEXPLAYER Standard 国内正規版(512GB) | Core i5-1135G7 | 16GB | 512GB | 13万1670円 |
ONEXPLAYER Standard 国内正規版(1TB) | Core i5-1135G7 | 16GB | 1TB | 13万6620円 |
ONEXPLAYER Pro 国内正規版(1TB) | Core i7-1165G7 | 16GB | 1TB | 14万9490円 |
ONEXPLAYER Ultimate 国内正規版(1TB) | Core i7-1185G7 | 16GB | 1TB | 17万8200円 |
ONEXPLAYER Ultimate 国内正規版(2TB) | Core i7-1185G7 | 16GB | 2TB | 21万5820円 |
現状求められる最高のスペックに進化
まずはONEXPLAYERのハードウェアスペックから見ていこう。今回取り上げるモデルとなるONEXPLAYER Proのスペックを一覧にすると以下のようになる。
ONEXPLAYER Ultimateの主なスペック | |
---|---|
CPU | Core i7-1165G7(4コア8スレッド、最大4.7GHz) |
GPU | Iris Xe Graphics(96EU) |
メモリ | 16GB(デュアルチャネル/LPDDR4x 4266MHz) |
ストレージ | 1TB M.2 2280 SSD |
ディスプレイ | 8.4型ワイドIPS方式(10点マルチタッチ対応) |
画面解像度 | 2560×1600ピクセル(358ppi) |
キーボード | QWERTY英語配列マグネットキーボード(オプション) |
タッチペン | 4096段階筆圧検知タッチペン(オプション) |
ゲームコントローラー | ALPS製アナログスティック(L3/R3対応)、トリガーボタン X/Y/A/Bボタン |
スピーカー | フロントステレオデュアルスピーカー |
無線LAN | Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax/a/b/g/n/ac対応) |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
インタフェース | USB4 Type-C×2、USB 3.0 Type-A、microSDカードスロット、3.5mmイヤフォンジャック |
生体認証 | 指紋認証 |
バイブレーション機能 | ○ |
バッテリー | 15300mAh 3.85V(59Wh) |
OS | Windows 10 Home 64bit |
ボディーサイズ | 約288(幅)×130(奥行き)×21(高さ)mm |
本体重量 | 約820g |
何より圧倒されるのが、8.4型で2560×1660ピクセルという画面解像度だ。情報量が多く、100%の等倍表示では文字やアイコンなどが小さくなってしまい見づらい。筆者の場合は、200%程度のスケーリングで利用するのがちょうどいい。
天面部分に2基のUSB4端子(Type-C)とUSB 3.0 Type-A端子、microSDカードスロットや3.5mmのイヤフォン端子を配置する。外部入出力はここに集約されている形だ。USB4は最大40Gbbpsでのデータ転送だけでなく、給電にも対応する。このため、電源はこのUSB4ポートに接続して充電することになる。
ボディー底面は大きな吸気口を左右に配置し、中央にキックスタンドを用意する。これを使って、本体を机に置きながらプレイすることも可能だ。中央一番上にあるのは電源ボタンで、指紋認証センサーも兼ねており、Windows Helloによるログインが行える。
続いて、本機ならではのユニークなコントローラーを見ていこう。
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