直径46mmの大画面有機EL搭載「Amazfit GTR 4」は普段使いのスマートウォッチにピッタリ?(2/3 ページ)
中国Zepp Healthから、1.43型の大画面を備えたスマートウォッチ「Amazfit GTR 4」が登場した。従来モデルから大型化し、洗練されたボディーを備えた実機をチェックした。
多彩な衛星測位システムに対応しセンサーも豊富に搭載
本体にはGPSを内蔵しており、米国のGPS、ロシアのGLONASS、EUのGalileo、中国のBeiDou(北斗)、日本のQZSS(みちびき)、インドのNavIC(今後のアップデートで対応)に対応する。この測位精度を向上するため、業界初のデュアルバンド円編波GPSアンテナを採用するのも特徴だ。航空機や自動車用のGPSに採用されている技術で、これにより、遮蔽(しゃへい)物が多い森林や都市部などでも安定して測位が可能になるとしている。
残念ながら、筆者はランニングやサイクリングの習慣がないので直接の恩恵には浸れなさそうだが、屋外での運動を行う人であれば、正確なルート記録などで活躍しそうだ。
背面の光学センサーは、新開発の「デュアルLED&4PD BioTracker 4.0 PPG」に進化した。前モデルと比較してデータ収集量が33%増加し、運動心拍数モニターの精度はGTR 3と比較して5%向上したとしている。
その他、センサーとしては加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー、気圧高度計、環境光センサーを備えている。心拍数の測定はもちろんのこと、24時間の血中酸素濃度レベル測定や呼吸数の検出、それらを組み合わせた24時間ストレスモニタリングも行える。
健康スコア「PAI」で日々の行動をモニタリング
また、性別や年齢情報に、心拍数データ、アクティビティーなどのモニタリング情報を「PAI」(Personal Activity Intelligence)という健康スコアとして数値化することが可能だ。1日単位で考えるのではなく、7日間の運動、睡眠、心拍数などをトラッキングした結果の数値が100以上であれば生活習慣病のリスクを大幅に軽減できるという。Amazfit独自のものではなく、ノルウェー科学技術大学が開発した指標で、Xiaomi Bandなどでも採用されている。
なお、Google Fitでは、アメリカ心臓協会(AHA)と世界保健機構(WHO)が提唱する「ハートポイント」という指標を使っているが、PAIも考え方自体はほぼ同じものだ。
スマホ専用のアプリ「Zepp」(iOS 11以降/Android対応)の画面。7日間で100ポイント目指すPAI(左)。毎日頑張るのではなく、昨日はよく動いたから今日は少しゆっくりしようなど、調整しやすい(右)
最近はGoogleの「Pixel Watch」やFossil「Fossil Gen 6」のアップデートなどもあり、Wear OSが話題になっているが、Amazfit GTR 4はOSに独自のZepp OS 2.0を搭載している。操作としては、左右のスワイプで歩数やPAI、心拍数、天気などを表示、下から上へのスワイプで通知の表示、上から下でクイック設定メニューの表示で、Wear OS、特にWear OS 3とほとんど変わらない。
背面センサーとZepp OSがアップデートしたことで、いくつかの機能が従来モデルから進化している。
その1つが睡眠モニタリングで、睡眠スケジュールの設定が可能となった。現代社会では、睡眠は夜に取るものとは限らない。例えば、月〜水曜は夜勤、金〜土曜が日勤など、変則的なスケジュールで働いている人もいるだろう。これまでのスマートウォッチでは、夜間以外の睡眠は仮眠あるいは昼寝として詳細な睡眠モニタリングを行えないものも多かった。しかしAmazfit GTR 4では、あらかじめスケジュールを設定しておけば、日中であってもそのスケジュール内の睡眠を主睡眠として計測できる。
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