瑞起が「X68000 Z LIMITED EDITION」のアーリーアクセスキットをクラファンサイトで販売 税込み4万9500円
瑞起が開発を進めているミニコンピュータ「X68000 Z」。その「アーリーアクセスキット」がクラウドファンディング形式で販売されることになった。Windows PCでも利用できるキーボードやマウスもセットになって、価格は税込み4万9500円という設定だ。
瑞起は12月3日19時から、クラウドファンディングサイト「Kibidango(きびだんご)」において、小型コンピュータキット「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」の販売を開始する。販売価格は税込みで4万9500円を予定しており、2023年1月28日まで出資を募った後、同年3月31日から順次発送を開始する予定だ。
X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KITの概要
X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KITは、瑞起が開発を進めている小型コンピュータ「X68000 Z」の先行販売版となる。「購入いただいたユーザーの皆様に一定のスキルと理解を求めながら完成版に近づけるといったチャレンジングなものであり、当初から一般的な流通にのせられるような分かり易い製品ではありません」という理由から、クラウドファンディング形式での販売を決定したという。
キットの内容は以下の通りとなる。「X68000 Z HACKER'S EDITION」の成果を反映した「β2版X68000エミュレータ」と、幾つかのゲーム(内容は後日発表)を付属する予定だという。
- X68000 Z 本体
- マウス(トラックボールとしても利用可能)
- キーボード
- HDMIケーブル
- USB Type-Cケーブル
- 専用SDメモリーカード
クラウドファンディングサイトでは、X68000 Zについて新たに公開された情報もある。
SoCは瑞起独自のもの
SoC(System-on-a-Chip)は、瑞起が独自開発した「ZUIKI Z7213」を採用する。Z7213は「アストロシティミニ」「PCエンジン mini」「メガドライブミニ」において採用実績がある。
メインメモリは512MB(DDR3規格)で、ストレージは512MBのNANDメモリを内蔵する他、本体前面にSDメモリーカードスロットを備えている。
ポート類は意外と充実
謎に包まれていた本体背面のポート類は、以下のものが搭載されることが判明した。
- UART(汎用非同期式送受信)端子
- HDMI出力端子
- USB Type-A端子×4
- USB Type-C端子(電源入力用)
UART端子が存在する理由は不明だが、何らかデータの送受信のために設けられるものと思われる。
キーボードやマウスは現代風のアレンジ
X68000用のキーボードやマウスも再現されているが、どちらも時代に合わせた進化を遂げている。
キーボードはUSB接続で、メカニカルスイッチを採用した。最下段の左右端にもCTRL(Ctrl)キーを搭載した上で、裏面のスイッチの切り替えでWindows PC用のキーボードとしても利用できるようになっている。Windowsで使う場合のキーアサインは、キーの前面に印字されている。
マウスもUSB接続で、外観はかつてのシャープ純正マウスをほうふつとさせる。ただし、以下の通り機能面に変更がある。
- マウスは光学センサー式に
- トラックボールは独立したセンサーに(裏面スイッチでマウスと切り替え)
- 左右クリックボタンの間にスクロールホイールを新設
- 左側面のサイドボタンが2つに(オリジナルでは1つ)
関連記事
- 瑞起が「X68000 Z HACKER'S EDITION」の募集を開始 「EARLY ACCESS KIT」は2023年春発売予定
瑞起が、開発を進めているミニPC「X68000 Z」の先行テストプログラムの参加者を募集している。条件を見る限り、Linux向けの組み込みアプリケーションの開発に携わったことのある人向けとなっており、その他の購入希望者は「EARLY ACCEESS KIT」の登場を待つ必要がありそうだ。 - 瑞起、「X68000 Z HACKER'S EDITION」のモニター募集を11月中旬に開始予定
瑞起は、10月の発表で告知されていた「X68000 Z HACKER'S EDITION」のモニタリング参加者募集の開始時期についてのコメントをTwitterで行った。 - 瑞起が「X68000 Z」の詳細発表と予約開始を延期 先行モニタープログラムを実施へ
瑞起が10月8日に予定していた「X68000 Z」の詳細発表と予約開始を延期した。製品のブラッシュアップを目的としており、詳細は不明だが、先行モニタープログラムとして「X68000 Z HACKER'S EDITION」を提供することも明らかにした。 - 気になりすぎる「X68000 Z」 幕張までモックを見に行った
瑞起(ずいき)が10月8日に発表する「X68000 Z」が、一部のPC好きの注目を集めている。9月15日から開催されている「東京ゲームショウ2022」で試作機が展示されるというので、早速足を運んでみた。 - 瑞起が「X68000 Z」なる新製品を10月8日に発表 東京ゲームショウで先行展示
瑞起(ずいき)が、かつてシャープが発売したPC「X68000」の名前を冠する製品を10月8日に発表する。シャープからのライセンスも取得済みのようで、キーボードやマウスといった周辺機器も用意するようだ。なお、9月15日から開催される「東京ゲームショウ2022」ではモックアップ(模型)も展示されるという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.