スムーズに動くが注意点あり! Armベースの「Windows 開発キット 2023」を“実用”する(Zoom編)(2/3 ページ)
Microsoftの「Windows 開発キット 2023」は、Armアーキテクチャ向けの64bitアプリの用意されたデスクトップPC……なのだが、“普通に”使うことはできるのだろうか。今回は、Zoomアプリを使ってWeb会議をしてみようと思う。
Zoomアプリのダウンロードは「Arm版」を選ぶ必要あり
Arm版のWindows向けZoomアプリは、ZoomのWebサイトにある「ダウンロードセンター」からダウンロードできる……のだが、ここで少し気を付けなければならないことがある。
ダウンロードセンターでは、Webブラウザから得られる情報をもとに、表示やリンクの内容を決定している。このページにArm版Windows 11の「Microsoft Edge」からアクセスすると、「ダウンロード(Download)」ボタンにx86(32bit)版アプリのインストーラーが設定されてしまうのだ。
Arm版Windows11は、x86アプリやx64(Intelベースの64bit)アプリのエミュレーターを備えている。そのため、誤ってx86版アプリやx64版アプリをインストールしてしまっても、一応は動く。しかしエミュレーションを挟むため、ネイティブのArm64(Armベースの64bit)アプリよりもパフォーマンスに劣る。
Arm版Windows 11でWindows版Zoomアプリをダウンロードする際は、ダウンロードボタンの右下にある「ARMクライアントをダウンロードする(Download ARM Client)」というリンクをクリックするようにしたい。
Arm版Windows 11のEdgeからダウンロードセンターにアクセスすると、x86版アプリのインストーラーへのリンクが「ダウンロード」に設定されてしまうため、その右下にある「ARMクライアントをダウンロードする」をクリックしてダウンロードしよう
インストールしたアプリのアーキテクチャが分からない場合は?
自分がインストールしたZoomアプリがx86版、x86版、Arm版のどれなのか分からない場合は、Windows 11の「タスクマネージャー」から確認できる。手順は以下の通りだ。
- タスクバーを右クリック(またはWindowsキー+Xキーを押す)
- 「タスクマネージャー」をクリック
- 「詳細」タブを開く
- 「Zoom.exe」のプロセスを探す
- 「アーキテクチャ」欄が「ARM64」であればArm版アプリが稼働している
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