「OMEN」「Victus」「HyperX」の3ブランドでより幅広くリーチ 日本HPが「ゲーミング」に力を入れるワケ:新モデルも一挙に紹介(3/3 ページ)
日本HPが、ゲーミングPC/ゲーミングディスプレイの新製品発表会を開催した。ここ数年、グローバルレベルでもゲーミング製品に注力するHPだが、そこにはどのような狙いがあるのだろうか。
OMENゲーミングディスプレイはVESA ClearMR認証をいち早く取得
先述の通り、HPは今後、ゲーミングディスプレイ周辺機器を原則としてHyperXブランドにおいて展開する。それはゲーミングディスプレイも例外ではないが、ハイエンドのゲーミングディスプレイについてはOMENブランドで展開される。
今回、OMENブランドのディスプレイは6モデルが一気に投入されることになった。いずれも、VESAが定めるモーションブラー(動きのブレ)に対する見やすさを示す指標「ClearMR」の認証を取得している。
同団体の「DisplayHDR」認証と同様に、この認証は名前の後ろに数値が付き、数値が大きいほど高性能ということになる。今回のOMENディスプレイの新製品では、「OMEN 27qs」を除く5モデルが「ClearMR 5000」、OMEN 27qsが「ClearMR 6000」の認証を取得している。
表示同期技術については、全モデルがAMDの「FreeSync Premium」(VESA Adaptive Sync)に対応し、OMEN 27qsと「OMEN 27k」の2モデルがNVIDIAの「G-SYNC」にも対応する。
OMENディスプレイの新モデルは、全モデルがClearMR認証を取得し、FreeSync Premium/Adaptive Syncに対応している。OMEN 27qsとOMEN 27kについては、NVIDIA G-SYNCにも対応する
その他の機能面に目を向けると、OMEN 27kは接続したキーボード/マウスの接続先を映像入力に連動して変えられる「KVMスイッチ」に対応している。OMEN 27qsとOMEN 27kは、ARGBライティングも搭載している。
「OMEN 34c」を除く5モデルのディスプレイスタンドは、ピボット(縦旋回)に対応する。映像入力は全モデル共にDisplayPort端子×1とHDMI端子×2の3系統となる。OMEN 27qs、OMEN 27k、OMEN 34cはスピーカーも内蔵している。
今回の発表会では、新モデルのうち最も手頃なフルHDの「OMEN 24」、4K(3840×2160ピクセル)パネルを搭載する「OMEN 27k」、WQHD(2560×1440ピクセル)の高速パネルを搭載する「OMEN 27qs」の3モデルが実機展示されていた。
OMEN 24
OMEN 24は、フルHD/165Hz駆動の23.8型IPS液晶パネルを搭載するゲーミングディスプレイだ。最大輝度は300ニトで、最大表示色は約1670万色である。sRGBの色域は99%、DCI-P3の色域は90%をカバーしている。4月13日の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は2万6400円だ。
なお、OMEN 24には27型のWQHDパネルを搭載する「OMEN 27q」と、31.5型のWQHDパネルを搭載する「OMEN 32q」という兄弟モデルも用意されている。どちらも4月13日の発売を予定しており、税込みの想定販売価格はOMEN 27qは4万4000円、OMEN32qが5万9400円となる。
OMEN 27k
OMEN 27kは、4K/144Hz駆動の27型IPS液晶パネルを搭載するゲーミングディスプレイだ。最大輝度は400ニトで、DisplayHDR 400に準拠するHDR表示にも対応する。最大表示色は約10.7億色で、sRGBの色域は99%、DCI-P3の色域は95%をカバーしている。5月以降の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は9万7900円となる。
なお、このモデルのみHDMI入力端子のうち1つが「HDMI 2.1」に対応しており、同規格に対応するゲーム機をつなぐと4K/120Hz(120fps)の映像を入力できる。
OMEN 27qs
OMEN 27qsは、WQHD/240Hz駆動の27型IPS液晶パネルを搭載するゲーミングディスプレイだ。最大輝度は400ニトで、DisplayHDR 400に準拠するHDR表示にも対応する。最大表示色は約1670万色で、sRGBの色域は99%、DCI-P3の色域は95%をカバーしている。4月13日の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は8万1400円となる。
ARGBライティングも相まって、パッと見の外観はOMEN 27kとほとんど変わらない。端的にいえば、OMEN 27kは「高解像度(とKVMスイッチ)重視」、OMEN 27qsは「高リフレッシュレート(フレームレート)重視」というすみ分けとなる。
関連記事
- 日本HP、薄型設計のハイエンドゲーミングノート「OMEN Transcend 16」など6モデルを投入
日本HPは、同社ゲーミングブランド「OMEN」のラインアップを一新、ゲーミングノートPC/ゲーミングディスプレイ計12製品の告知を行った。 - HPが「OMEN」シリーズに第13世代Core採用の最新モデルを投入
HPのゲーミングPC「OMEN」に新モデルが登場する。ノートPCは「OMEN 17 Laptop」、デスクトップPCは「OMEN 40L Desktop」「OMEN 45L Desktop」「OMEN 25L Desktop」がモデルチェンジを行う。 - 「OMEN 45L」の強力な“独立”冷却機構、効果はいかに? 最新ゲーミングタワーPCを試す
日本HPが2月24日に発売したゲーミングタワーPC「OMEN 45L」は、水冷用のラジエーターをボディーの“外”に出す斬新な設計で注目を集めた。ただ、斬新な見た目に気を取られがちだが、実際のスペックもモンスター級である。同時に発表された27型4Kディスプレイ「OMEN 27u」と組み合わせて実力をチェックしてみよう。 - HPがKingstonのゲーミング部門「HyperX」を買収 4.25億ドルで
米HPが、米Kingstonのゲーミング部門「HyperX」を4.25億ドルで買収することを発表した。買収後も、Kingstonはゲーミング向けメモリ/ストレージ製品の販売を継続するという。 - 普段使いもゲームも動画編集も快適! 日本HPの「OMEN 16(Intel)ハイパフォーマンスモデル」の実力を試す
日本HPのゲーミングノートPC「OMEN」シリーズには、IntelおよびAMDのCPUを搭載したモデルが用意されている。今回は前者の16.1型で最上位モデルをチェックした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.